全く同感です。オーストラリアでも例えばラーメン一杯最低15ドルで約1300円。普通もっと高い。日本なら650円くらいからもっと美味しいものが食べられる。しかも過剰なくらいのサービス付き。ちょとした後進国に来た気分。お疲れ様って感じ。
— かわずん🐸アンチ・ブラック企業ブロガー (@kawazn_aus) August 27, 2018
これは海外に住んでいる多くの日本人が感じることです。
私も日本に帰るたびに色々食べ歩いていますが、どこも安くて美味しくてサービスが滅茶苦茶いい。
こっちとしては「そこまで丁寧にしなくていいよ」と申し訳なく思うくらいです。
日本の接客はバカ丁寧過ぎて疲れる
オーストラリアの店員の適当(良い言い方をするなら自然)な接客に慣れてしまうと、日本の店員は不自然なほど丁寧で、申し訳ないけどこっちも疲れることが多々あります。
一々お辞儀をしたり、バカ丁寧な言葉を使いまくったり・・・客に1ミリも失礼が無いようにという気遣いの現れなんでしょうけど、やり過ぎなんですよね。
しかも、ここがポイントですが、それはそれぞれの店員が心からそうしたいと思っているわけではなく、単に、「会社からそう教育されているから」とか「少しでも失礼なことがあって会社や客から問題にされたくないから」というのが分かるんですよ。
そんな気持ちでやられてもこっちは全然嬉しくないんですよ。
そして、そうやって接されることに慣れた客は、「自分は偉い」「客は神」と勘違いしてモンスターカスタマー化する。
全くの悪循環です。
会社は会社で、従業員に過剰に丁寧な接客をさせてもデメリットは無いのでますますそれを強制する。
従業員の研修費用などはかかるにしても、そうやってバカ丁寧なサービスをさせるのに大したコストはかかりませんからね。
原価も在庫も関係無し。大変なのは従業員だけ。会社は痛くもかゆくもない。過剰サービス万歳!
やらせるだけ会社が得をするんです。
でも、みんな客としてそんなの本当に望んでいるの?
そうされて本当に嬉しいの?
例えば、私の実家の近くのスーパーではレジ係がそれぞれの客に一々、両手を前に揃えてお辞儀して挨拶してからレジ打ちを始め、会計が終わるとまた同じようにして深々とお辞儀をしながら「ありがとうございました。またお越しくださいませ」とやります。
そんなのどうでもいいから!
普通に「いらしゃいませ~」と言ってくれて、最後に「ありがとうございました」と言ってくれればそれで充分なんです。
というか、私が子供の頃はそんな感じでしたよ。
いつからこんな過剰になってしまったのか。
個人的には、従業員が自分たちの労働力だけでなく、プライドまで安売りしているように思えて嘆かわしく思います。
全ては、過剰なサービスを強制する会社と、客に少しでも失礼があってはならないという世間の「常識」、そして、金を払う側が神様だと勘違いした一部のモンスター客のせいです。
オーストラリアではレジ係の人はフレンドリーに”How are you?”と言ってくる人は結構いますし、ちょっとした雑談をする人もいます。
でも、「客に失礼が無いように」と動作の細部まで気を配ったりすることなどありませんし、客だってそんなこと求めていません。
そうそう、日本ではレジ係が座って作業するなどあり得ませんが、オーストラリアではそういうスーパーもあります。
客側としてはレジ係が座っていようと立っていようと、商品の値段や味が変わるわけでもないのですから、本当はどうでもいいはずです。
実際、オーストラリアの客はそんなこと一々気にしてませんよ。
店員が疲れないように、好きなように立ったり座ったり臨機応変にやってくれて、できたら少し愛想良く接してくれればそれでオッケーなんです。
日本人は「良いサービスが安い」と喜ぶな
これで日本って良い国だーって言ってる人は、単純すぎるんだ。
僕はこれを見てみんなに日本に不安になってほしい。
でも、ほとんどの日本人は「良いサービスが安いって、やっぱり日本の方がすごい」ぐらいの感想しか持てない。
それが問題だ。
ただアメリカも場所によって物価は違う。2倍とは思わない— soarcreator (@soarcreator) August 26, 2018
本当に、「良いサービスが安いって、やっぱり日本の方がすごい」なんて思っている人がいたら頭の中は相当なお花畑ですね。
そうやって喜んでいいのは、海外に住んで海外で稼いでいる人達と、日本に住んでいて相当な資産があって働かなくても余裕で生きていける人達だけです。
日本で働いている以上、あなたも安い賃金で過剰サービスを求められる立場であることをお忘れなく。
時給800円程度のバイトとか、年収400~500万円程度の平社員なのに、客にペコペコお辞儀して、やたらとへりくだっている人を見ると、哀れで仕方がありません。
そんな社会で働くことを余儀なくされている人達が本当に可哀そう。
言い方は悪いかもしれませんが、これが「日本の外の社会」を知った私の正直な気持ちです。
「お前に哀れに思われる筋合いはない!」と怒る人もいるかもしれませんが、その怒りは私にではなく、そんな社会を作ってきた、あなた自身も含めた日本人に向けてください。
日本の外では「良いサービス=高い」「悪いサービス=安い」が常識です。
高くても安くても良いサービスを求める日本の企業と客は本当に異常ですよ。
訪日客と、彼らからお金を貰う日本の企業は大喜びですけどね(笑)
よく、日本人が物価の安い後進国に行って金持ち気分になるというの話を聞きますが、人件費が高い先進国から日本に来た人たちは日本のサービスを見て同じように感じているでしょうね。
そういう意味では日本も後進国のようになりつつあるのではないでしょうか?
東京オリンピックがもうすぐですが、「日本人の礼儀正しさを世界に見せる」とか、「おもてなし」とか言ってはしゃいでいる場合じゃないですよ。
よく考えてください。
「礼儀正しさ」や「おもてなし」は、「ご主人様」に仕える奴隷のように客に滅多やたらとへりくだることとは違うはずです。
日本人労働者はもっとプライドを持つべき
「そうは言っても、どうやって抗議していけばいいの?」という声がTwitterでありました。
こればかりは一朝一夕にはいきません。
なにしろ、今まで何十年とかけて日本の企業と日本人(客と従業員)が、そういうことが当たり前の社会にしてきたわけですから。
日本人一人一人が、これまで私が述べてきたようなことを認識して、会社の理不尽な要求には従わず、客も「サービスの良し悪しは払ったお金次第である」という当たり前のことを再認識していく必要があるでしょう。
「日本は安い買い物でも店員が客に尽くしてくれて最高!」と言っている外国人を見て、「日本のサービスは世界一!」などと喜んでいる場合じゃないんですよ。
あなたは、安いエサをご主人様に与えられて喜んで尻尾を振っている犬のポチじゃないんですよ!
「安いのにサービスも良くて最高!」
「彼らの時給、ものすごい安いらしいよ。なのにこんなに客に尽くすなんてすごい」
と喜ばれるのは、日本人が後進国に行ってリッチな気分になっているのと同じことだと考えてみてください。
どう思いますか?
そんな風に思われて悔しくないんですか?
それとも、あなたはここまで言われてもなんとも思わなような、ポチがお似合いの人間ですか?
東京オリンピックでその見事なポチ具合を訪日客に見せつけて悦に入りたいですか?
会社の言いなり、客の言いなりになって自分を安く売るのはもうやめましょう。
会社も客も「神」などではない、労働者と対等の立場なのですから。
自らを貶めるような行動はもうやめていきませんか?
>>「お客様は神様」なんて日本だけ。そんな習慣がもたらすストレス社会。
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