厚切りジェイソンは嫌い?うざい?日本嫌い?厚切りを批判する人達の実像

また厚切りジェイソンさんの発言が議論を呼んでいるようです。

「厚切りさんは実際に日本に住んで不幸な人が多いと感じます?」という質問に対して厚切りさんは以下のように答えています。

ええ、心から純粋に人生を楽しんでいそうな人は非常に少ないと感じているよ。電車乗ると全員疲れている、イライラしている。笑顔がない毎日。

いつも周りはどう思っているかを優先している人しょっちゅう見るけど。

幸せになってもいいんだよ

批判するのはどのような人達?

私は日本に帰ってくる度に厚切りさんの言っているように感じることが多々あります。

特に電車の中については私は日本で働いていた頃から「みんな疲れている顔してるなー」と思っていましたし、終電などに乗るといつも満員でそのほとんどが(終電だから当たり前ですが)疲れ切っていて、座っている中年のおじさん達が上を向いて口を開けたりいびきをかいたりして寝ているのを見ると「自分はこうはなりたくない」と思ったものです。

もちろん、そういう人たちがすべて不幸せだなとと言うつもりはありません。
中には仕事も生活も充実している人もいるでしょう。

逆に他人から見たら幸せそうに見える人でも実際は幸せに感じていないことだってよくあることです。
だからその逆も然りなのは分かっています。

それぞれの状況を幸せに感じるか不幸せに感じるかは人それぞれです。

ただ、私から見たらあまり希望の無さそうな社会に見えましたし、そういう光景を見て「自分もこのままではこうなる」「こんなふうに年を取るのは嫌だ」と思い海外へ出るきっかけの一つになったのは間違いありません。

繰り返しますが、あくまでも私が「そう感じた」という話です。

しかし当然ながら人それぞれ色々な意見があるようで、ネット上の反応を見ると賛否両論様々のようです。

いくつかのまとめサイトを見ただけなのでどの程度の割合の人が否定派なのか分かりませんが、批判している人のコメントを少しだけ紹介しましょう。

「こいつ何なの?日本で仕事もらってて
嫌なら国へ帰れよ」

「日本から出て行け 嫌いな日本にいることはない!!
日本のネガキャンばっかしていやしいやつだな
てめえがイライラしてるからってもう日本に来るな」

このように批判しているのはどのような人達なのかを考えてみたいと思います。

まず、毎日の仕事や生活に満足していて毎日が素晴らしくてとても幸せで不満も何もない人はこの厚切りさんの発言を見てもなんとも思わずスルーするでしょう。
自分の人生に満足しているので他人がなんと言おうと気にしません。

毎日の仕事が大変で「この社会は何かおかしい」「できたら逃げたい」と思っている人はきっとこの発言には「そうそう!」と賛成すると思います。
つまり厚切りさんに賛成の人たちです。

そして批判する人は、

「生活が大変」

「仕事が辛い」

と思いつつも

「みんながそうなのだからこれが当たり前」

「大変だけど俺は毎日頑張ってるから偉い」

「自分は正しいことをしているんだ」

と思っている人ではないでしょうか?

つまり、自分の本心を押し殺している人達です。

こういう人達は自分の本心(実際は嫌だと思っていること)にも気付いていない人が多いのではないかと思います。

しかし自分の本心を無意識に抑圧しているので、常に怒りをぶつける相手を探しているのです。

そして少しでも異なる意見を言う人がいようものならば自分を否定された気がしてこのように噛みつくのです。

話にならない被害妄想な人達

またこのような意見も見かけました。

「日本とアメリカ、国の成り立ちも、文化的背景も何もかもが違う。
アメリカ人はこうだから、日本人はこうすべき!ってすっごい傲慢な態度だと思うだけど、どう?」

「いやアメリカはみんな楽しんでるなんてのが嘘やんw
日本以上の格差社会なのに」

こういう批判は論点が全然ずれていて話になりませんね。

厚切りさんは「日本よりアメリカのほうが素晴らしい」などとは一言も言っていませんし、「アメリカのほうが偉大だ」「だから日本もそうなりなさい」などと思ってこのような発言をしたのではないでしょう。

彼は単に彼の意見を述べているに過ぎないのに、上記で述べたような「怒りをぶつける相手を探している」人たちはなぜか「自分が否定された」と思い躍起になって批判します。

ちなみに私もこのブログではオーストラリアのことを書いていますが、オーストラリアの全てが素晴らしいとなどとは全く思っていません。

ただ日本にいて「生きにくい」と感じた私がオーストラリアに移住してその国の良い点を見て「日本もこういう点はオーストラリアのようになったらより良い社会になるのではいか」と思ってい書いているに過ぎません。

きっと厚切りさんもアメリカと日本の両方を見ていてどちらの国についてもよく知っている人なので同じように思っているのではないかと思います。

まあそれさえも「傲慢」と言われるのなら何も言えませんが。

それを踏まえると以下の様なコメントがいかに的が外れているか分かると思います。

「こいつはただのレイシストだよ
日本憎しなのが文章に現れてる
知日派と呼ばれる外人とは違うのが分かる」

私と同じく厚切りさんは日本が嫌いなわけでも憎いわけでもなくむしろ日本が好きなんだと思います。

だからこそ、大変そうな人達を見て「日本がもっと良い社会になって欲しい」と思ってこのような発言をするのでしょう。

このようなこと言うと「上から目線」とか言う人がきっといるでしょう。

しかし一つだけ言えるのは彼は日本や日本人を批判しているのではないということです。

単に彼が知っているアメリカのある面と日本のある面を見比べて彼が感じたことを素直に述べているだけに過ぎません。

私はオーストラリアの良いと思える面を紹介して日本もそうなって欲しいと思ったことをこのブログで紹介しています。

しかし逆に日本のほうが良いところもたくさんありますし、そういう面はオーストラリアのほうが見習って欲しいと思っています。

おそらく厚切りさんもアメリカに対して日本の良い面は見習って欲しいと思っているのではないかと思います。
例えば「日本のように銃がない社会になって欲しい」とか。

このようにそれぞれの国を比較して自分が感じた事実を言うことが「傲慢」だったり「レイシスト」だったりするのでしょうか?

様々な人がいて様々な意見があっていいとは思いますが、一方的に「上から目線」で批判されていると被害妄想のように考える人がいるのは残念なことです。

幸せな人を誰も批判しない社会になって欲しい

さて、最後の「幸せになってもいいんだよ」という厚切りさんの発言についてです。

日本において周りを差し置いて「自分一人だけ幸せになる」というのはとても難しいことです。

日本人はなぜか昔から「自分一人だけ幸せになってはいけない」と思い込んで生きているからです。

例えば第二次世界大戦時には一人だけ生き残ったら「他の隊員はみんな死んだのに自分一人だけ生き残ってすみません」と言い、現代では会社で先に帰ろうとすると「他の同僚はみんな働いているのに一人だけ帰ろうとするな」と言われます。

私の以前の記事(日本の教育は社畜を生産する洗脳教育)で指摘した通り、このような思想は日本の教育を通じて日本人の心に深く根差しています。

幸せになろうとする人の足を引っ張る「不幸せな人」な人たちがいなくなり、日本が厚切りさんが思っているような幸せな社会に一日でも早くなってほしいものです。

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かわずん
アンチ・ブラック企業ブロガー