海外を体験したい人へ~知っておくべきことと現地でやるべきこと

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前回の記事(「仕事が辛い、辞めたい」と思っている人への一つの提案)を読んだ方から以下のような質問を頂きまた。

私はこれから社畜にならない生き方で、これからもずっと日本に住む予定でいます。

金銭的余裕があれば海外に短期滞在も考えていますが、仕事や観光以外でどのような形で滞在すべきか悩んでいます。

「社畜にならず、これからも日本に住みたい」ということで、そのような生き方もとても良いと思います。

私のように「日本の社会が生き辛いから」とスタコラ海外に逃げてしまうような人間ばかりでは日本は何時まで経っても変わらないでしょうから。

「日本はおかしい」と認識している人達が国内で増えていくことで日本がより生きやすい社会に少しづつ変化していくと思いますし、私は是非そうなって欲しいと思っています。

前回の記事では「できれば日本の外を見たほうが良い」ということを書きましたが、「それでは実際にはどのような『見る』方法があるの?」という点にはほとんど触れませんでした。

せっかく質問も頂いたことですし、この機会にいくつかの選択肢とそれぞれの利点と欠点を紹介したいと思います。

外国に長期滞在するためにはビザが必要なことがほとんどですので、ここではビザの種類に分けて話を進めていきたいと思います。

観光ビザ

観光ビザのメリットはなんといっても値段的にも取得難易度的にも簡単でお手軽なことでしょう。

幸いなことに日本のパスポートは世界の中でも最強に属するくらい強力なのでビザ無しで行ける国はたくさんあります。

ちなみに、オーストラリアはETASと呼ばれる観光ビザを取らないと入国できません。

ETASはオンラインで簡単に取得できますし、業者を通すと安いところでは500円程度で取ることが出来ます。

オーストラリア政府のサイトでも申請できますが、この数倍の値段を取られますし、高いからといって安く取ったときと比べて何かメリットがあるかといえば何もないので、安い業者を通して取るのが賢い方法です。

ネットで検索すればいくつかの業者がすぐに出てきますし、申し込みから取得まで簡単にオンラインでできるのでETASを取りたい人は是非ネットで調べてみてください。

余談ですが、ビザが必要とは言えETASは簡単でしかも安く取れるので文句は無いのですが、実はオーストラリア人は日本にビザ無しで渡航できるのでちょっと不公平な気がします。

観光ビザは国によって滞在できる期間は違うので一概には言えませんが、大体一ヶ月から数ヶ月は滞在できるのではないかと思います。

観光ビザだからといって観光しなければならないことはもちろんないので、どこかの業者を通してホームステイなどをしても良いと思います。

最後に観光ビザのデメリットについてですが、基本的には短期間の滞在しか許可されないことと、働くことが出来ないことでしょう。

学生ビザ

学生ビザはその名の通り、留学するためのビザですので「海外で何かを学びたい」という人でなければあまり意味のないビザです。

私立の学校の中には「学生ビザを得るための学校」もあるようで、長期間滞在したい人が使ったりするようです。

この「ビザ学校」は「お金さえ払ってくれれば学生ビザを取得するための書類や権利は揃えられますよ」という「違法スレスレ」、或いは「違法」な学校です。

しかしこのような学校では授業内容などはほとんど期待しない方がいいでしょう。

また、このような学校は政府によって取り締まりを受ける可能性がありますので、このような学校を使うのはあまり良い方法ではないでしょう。

学校の種類はまさにピンからキリまあります。

英語を学ぶのが目的であれば語学学校に入ると良いでしょう。

語学学校は基本的にはお金さえあれば誰でも簡単に入学できて学生ビザも発給されます。

また、何か特定の学問を本気で学びたいとか学位を取りたいということでしたら大学も選択肢に入ってくるでしょう。

国によって規則は違うと思いますが、オーストラリアでは学生ビザを持っている人は週に20時間まで働くことが許されているのでそういう面でも学生ビザは面白いかもしれません。

私はオーストラリアの大学に行っていた時に大学が運営している求人情報ページにあった会社のアルバイトにたまたま応募して卒業までの半年間その会社で働きました。
そして大学を卒業した時に運良くその会社が私がやりたかった仕事の正社員のポジションをオファーしてくれたためそのままそこで働くことになりました。

大学に通っていた時は授業と課題と試験に常に追われる生活で、バイトなどをする時間など全く無かったのですが、卒業直前の一番最後の学期だけは科目数が少なくて余裕があったのが幸いでした。

このように大学に入ってしまうと普通はまずバイトをする余裕はないと思います。

しかし語学学校などであれば特に「単位を落とす」とかいうことも気にする必要がないので、気に入ったところがあればバイトをしてみるのはとても良いと思います。

またいずれの学校でもその期間に色々な国から来た留学生と話したり友達になる機会がありますので、そういう点でも面白いと思います。

ワーキングホリデービザ

これはこの制度を日本と提携している国だけに限定されてしまいますが、基本的には一年間の滞在ができてその期間中は学校に行ってもいいし旅行に行ってもいいし仕事をしても良いというビザです。

つまり何をするのも本人次第ということです。
当然、何もせず一年間ボーッと過ごしても問題ありません。

この記事を書いている今現在、ワーキングホリデービザが取れる国は以下の通りです、

  • 香港
  • 韓国
  • 台湾
  • カナダ
  • オーストリア
  • デンマーク
  • フランス
  • ドイツ
  • アイルランド
  • ノルウェー
  • ポーランド
  • ポルトガル
  • スロバキア
  • イギリス
  • オーストラリア
  • ニュージーランド

 

結構ありますね。

このビザはお互いの国の若者が相手の国の文化などを体験することを目的としています。
そのため上記の国の人達が同じようにワーキングホリデービザを使って日本に来ています。

それぞれの国毎にルールがあり、例えば学校に通える最大日数、仕事ができる最大日数が決まっていたりするのでその点には注意が必要です。

また、このビザの重要な点はどの国も18歳から30歳までしか取ることが出来ないということです。

この制限は前述のとおりワーキングホリデービザが両国の若い人たちが海外に出て国際的な視野を持つことを目的としていることから来るものです。

なのでこの年齢から外れてしまった人は他の手段を考えるしかありません。

海外を経験するのに最適のビザは?

仕事をしたりしてその国の人達の生活を身近に感じるのに一番適しているのはワーキングホリデービザだと思います。

一般的には、ある国で仕事をしても良いという権利があるビザを取るのは結構大変なものです。

なので一年間という制限付きながら、「仕事をしても良い」「学校に行っても良い」「何をしても良い」という権利を手軽に手に入れられるワーキングホリデービザは中々すごいビザなのです。

ちなみに私はニュージーランドにこのビザで一年間滞在しましたが、そこでのホームステイやアルバイトはとても良い体験でした。

私はあちらにあるワイナリーの雰囲気がどこも好きだったので、アルバイトを探す時は飛び込みでワイナリーに行って直接仕事が無いか聞いてみました。
そして幸運にもその時期は収穫が始まる時だったのですぐに採用してもらうことができました。

ちなみにニュージーランドもオーストラリアも日本食レストランがたくさんあり、そこで働く日本人が多いですが、個人的にはあまりおすすめしません。

「英語が話せないのに雇ってくれるところなど他に無いだろう」「雇ってやってるんだ」といった感じで人の足元を見て驚くほど低い給料(当然違法です)で働かせるレストランの話を嫌というほどたくさん聞いてきました。
(もちろん、法律に則ってきちんとやっている日本食レストランもたくさんあります)

また日本人がいる職場では結局日本の職場と「常識」や「習慣」が大して変わらないことが多いのでそういう点でもあまりメリットはないでしょう。
せっかく海外に出て日本では得られないような体験を得ようとしているのにわざわざ日本の職場に入ることはあまり意味があることとは思えません。

ワーキングホリデービザは一年間の期間中、何回でもその国に出入りすることが可能で、もしその国が気に入らなければ一年を待たずに帰っても全く問題ありません。

またこのビザはそれぞれの国で一生に一度しか取得することが出来ませんが、ある国で一年間滞在して、帰国してからまた他の国のワーキングホリデービザを取得することも可能です。(もちろん、お金と時間が許せばの話ですが)

このように自由度が高くて30歳以下という制限はあるものの誰でも簡単に取得できるワーキングホリデービザが海外を体験するのには最適ではないかと思います。

ところで、オーストラリアのワーキングホリデービザは「一つの会社で働ける最長期間は6ヶ月まで」と決められています。
(会社を変えれば一年間ずっと働くことは出来ます)

恐らく他の国でもそれぞれ違った制限があると思うので事前にきちんと調べておくことが大事です。

その国で何をするべきか?

これはもう(ビザの制限の範囲内で)自分がやりたいと思うことをするのが一番でしょう。

前述したとおり、私は個人的にはホームステイと現地の企業でのアルバイトがとても良い経験になったと思っていますが、何をするかは本当に人それぞれ自由です。

路上で歌を歌ったり楽器を弾いたりして通行人からお金をもらう人もいます。

毎日色々な国の友達と飲んだりパーティーをしたりする人もいます。

オーストラリアでは大陸を一周する「ラウンド」と呼ばれている旅行がありますが、友達を集めてそのような長い旅行をする人もいます。

「何が正解」というものはありません。

何をしてもきっと全てが日本ではできない貴重な体験になるでしょう。

日本人を避ける人はどうなの?

留学とかワーキングホリデーで海外に行く人の中には時々、「せっかく海外に来たのだから日本人以外と交流したい」ということで日本人とは一切交流を持ちたがらない人がいます。

これはもちろん個人の自由なのでそういうのもありだと思います。

「どうしてもその期間に英語を上達させたい」という強い意志がある人がいるのも知っていますし、理解できます。

しかし敢えて個人的な意見を言わせてもらうならば、そこまで頑なに「日本語は一切喋らない」とか「日本人とは話さない」とかしなくても良いのではないかと思います。

よほど英語だけの環境に慣れているのでなければ一年間ずっと日本語を使わないというのはかなりのストレスになります。

また、日本から遠く離れた国で日本人だからこそ理解し合えたり助け合えることもあると思います。

更に言えば、そうやって海外に出てくる日本人同士、思考的に似ている人が結構いるでしょうから気が合うかもしれません。

またこれとは逆に日本人だけのグループにどっぷりハマってしまってせっかく海外にいるのに日本人以外とは全く交流がなくなってしまう人もいます。
これもこれで極端です。

結局はバランスが大事だということです。

海外では人種に関係なく、色々な面白い人達に会えるでしょう。

様々な人達との交流を通して是非、日本にいたら得られなかった様々な体験をして様々な「常識」に触れて欲しいと思います。

 

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