【空気を読まない生き方】和を乱すことは悪いこと?自分が居心地が良い場所を探そう。

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会社で他の人と良い関係を築くのは仕事をする上でとても重要であり、それはどこの国に行っても同じことだと思います。

しかし、日本では様々な事柄が「行き過ぎ」になることが良くあります。

労働時間然り。客に対するサービス然り。

「会社でいかに上司や先輩から気に入られるか」について以下のような記事を書いているコンサルタントも同様です。

 あなたは大丈夫?「オフィスで好感度を下げる」話し方 : 深読みチャンネル : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

なかなか面白い意見が書かれていますのでもし時間があったら是非元の記事を読んでみてください。

経験や実績の裏付けがない若手社員にとって、「上司や先輩から好かれるかどうか」はその職場で生き残っていけるかを決める重大な問題。仕事を円滑に進め、オフィスを居心地のいい場所にするためには、まず好感度を下げる話し方をなくし、次に好感度を上げる話し方に入れ替えたいところです。

~(中略)~

大切なのは、自信があるかどうかにかかわらず、「承りました」「かしこまりました」とシンプルに返事すること。さらに、好感度アップを目指すのなら、「何なりとお申し付けください」「さっそく取りかからせていただきます」などと意欲を示すのが得策です。

~(中略)~

オフィスで謝るときは、「申し訳ございません」の前に「本当に」「大変」「誠に」「ご迷惑をおかけして」などの接頭語をつけるのが最低限のマナー。その上で、「考えが及びませんでした」「弁解の余地はありません」「ごもっともです」などと自分の非を全面的に認めてしまうことが大切なのです。
さらに、「お役に立てず」「ご気分を害してしまい」「ご指摘ありがとうございました」などの相手に向けたフレーズを加えることが好感度アップのポイント。

~(中略)~

誘いに応じる時に好感度がダウンするのは、「いいですね」「楽しそうですね」などのあいまいな返事や、「大丈夫だと思いますが、確認します」「どこへ行くんですか?」などの即答を避ける返事。
誘いに応じるのなら、シンプルに「ぜひご一緒させてください」「喜んでおともします」と笑顔で伝えて好感度を上げたいところです。

さらに欠かせないのは、「楽しみにしていますね」という追加のひと言。ランチやお酒の誘いは、上司や先輩が「一緒に楽しい時間を過ごしたい」という気持ちの表れだけに、それに応える回答が好感度アップにつながるのです。

社会でうまくやっていくために、こういう方法で周りからの歓心を得ることが全く苦にならない人、またはこのようなやり方が正しいと思う人はそれで良いと思いますし、それも一つの人生だと思います。

そういう人は以下の話は参考にならないと思います。

しかし、「こういうことを勧める社会はどこかおかしい」と感じる人や、「おかしいとは思うけれどやはり上司に嫌われては会社で生き残ることは出来ないだろうから仕方がない」と思う人は是非このまま読み進めてください。

私からすればこのような振る舞いは「ご主人様に気に入られようと必死に尻尾を振る犬」と同じように映りますし、そうすることを新人全員に勧めるような社会は異常だと感じます。

もし自分の後輩や部下がこんな風に話してきたら疲れますし「普通に話していいよ」と言うでしょう。

日本の社会の習慣は本当に面倒で疲れることが多いものです。

「そんなことにいちいち気を使っている余裕があるのならその分仕事に力を入れたら?」と言いたくなります。

そもそもこうやって上の人間に気に入られることばかり気にしている人間が、仕事ができる人間よりも待遇が良くなったり出世するのならば日本の未来は明るくはないでしょう。

空気は読むな

話は少し変わりますが、日本では「空気を読むということが社会で円滑な人間関係を築くのに非常に重要なこと」だと信じている人が多いと思います。

私も昔は空気を読むことは大切なことだと信じていしまいた。

なにしろ、日本では「争い事を起こすのは良くない」という考えに代表されるように「和」を大切にするように子供の頃から教育されてきますから、日本人の多くが「和を乱すのは良くない」「そのためには周囲に同調するべき」という思想で育つわけです。

日本ではとにかく和を乱す者は悪なのです。

このような思想に対して、「空気を読んではいけない」と真っ向から反対している人がいます。

格闘家の青木真也氏は「搾取されない生き方」というお題で以下のような記事を書いています。

 一流を目指す人が「人と食事に行かない」ワケ | リーダーシップ・教養・資格・スキル | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

僕の柔道人生は正統派を求められる同調圧力との戦いだったとも言い換えられる。しかし、僕はその空気に飲み込まれずにいられた。「大きなお世話だ」と心の中で叫んでいた。

~(中略)~

自分を殺してまで、理不尽な環境に我慢する必要はない。自分に正直でいてこそ、歩むべき道が見つかるのだと思う。

~(中略)~

どんな業界でも、自分の頭で考えずに、「右向け右」をしていたらいつまでも搾取されるだけだと思う。周りからなんと思われようが、自分が信じる道を突き進むことでしか成果は出ない。

「空気を読まない」「他人にあえて好かれようと思わない」青木氏のような人間にとっては冒頭のコンサルタントのようなアドバイスなど何の価値もないでしょう。

私は自分自身が何かにおいて一流であるなどと思いませんし、特に一流になりたいとも思っていません。

しかし青木氏のこのような意見や姿勢には大いに賛同します。

日本では空気を読めない人をKY(既に死語かもしれませんが)などと言って馬鹿にする傾向があります。

もちろん何でもかんでも争うのが良いというわけではありませんが、常に自分の意見を殺して周りに同調して和を重んじることが良しとされる社会など日本くらいでしょうし、とても健全とは思えません。

普通に考えて、個人個人で好みや意見や行動が違うのは自然なことです。

例え周りの意見と違っていたとしても、自分の意見は自分の意見として言って、そしてそれぞれの意見や行動を尊重すれば良いだけのことです。

これが日本においては周りと違う意見を言うだけでも非難の目で見られるわけです。

自分のやり方を認めてくれる会社は居心地が良い

ところで、私がまだ日本にいた頃に二番目に就職した会社で私はほぼ毎日6時から7時ころには退社していました。

他の同僚や上司がまだオフィスにいても全く気にしませんでした。

あるとき社長が私の上司に「あいつは毎日定時に帰っているが大丈夫なのか?」と聞いてきたこともあったようです。

しかし私は「自分の仕事はきちんとやっている」という気持ちがあったので、そのようなことは一向に気にしませんでした。

また、数年のうちに準備を整えて会社を辞めてオーストラリアに行くつもりだったので、このように強気でいられたのかもしれません。

当然ながら、冒頭のコンサルタントの記事のような、上司にしっぽを振るような言動などもしませんでした。

しかしそうやって自分の意思を貫き続けているうちに、「あいつはそういうキャラなのだ」というイメージが付き、誰も何も言わなくなりました。

青木氏は上記の記事で「堂々と食事の誘いを断っていれば暫くすれば誘われなくなる」と言っていますが、その理屈と同じです。

こんな感じで私はずっと私のやり方でやっていましたが、それでも上司はきちんと私の仕事を評価してくれていました。

私が日本で新卒で入った会社はブラック企業で大嫌いでしたが、この二つ目の会社が好きだったのはこのような私の働き方を認めてくれていたということもあったからだと思います。

ただ、私の場合は青木氏のように食事に誘われても行かないということはありませんでした。

むしろ私は気の合う同僚や友達と話すのは昔から好きでしたし、そんな気の合う人達と美味しいものをつまみながら飲む酒は最高だと思っています。

もしかしたらこれが私が青木氏の言うところの「一流」になれない原因かもしれませんが。

でもそれはそれでいいのです。

冒頭にも述べたとおり私は一流になりたいとは特に考えていませんから。

私としては楽に楽しく人生が送れればそれでいいのです。

オーストラリアの社会人生活はとても楽

オーストラリアで働き始めてからはこういう面ではさらに楽になりました。

英語という、日本語のように敬語をほとんど気にしなくて良い言語であることが大きな要因の一つですが、上司と話すときもお客さんと話すときも変に気を使う必要もありませんし、いつもの言葉で話せばいいだけなのでとても楽です。

社長と話すときでさえ普通に話します。

友達同士で話すときのような言葉はさすがに使いませんし、命令口調のように聞こえるような言い方をしたら当然失礼になるのでそういう言い方にならないように気をつける必要はありませんが、日本のように極端に気を使う必要はありません。

自分の好きなようにできる場所を探す

冒頭のコンサルタントのアドバイスは「どこかおかしい」と感じる人や、「もっと自分のやり方でやっていきたいのにそれが出来ずストレスを感じている」と感じている人はまずは何かしらの「それで食べていくことができるスキル」を身に付けることが重要です。

重要なのは会社から要求された仕事がきちんと出来るかであり、上のコンサルのアドバイスのように上司や先輩に対して異常なほどへりくだったり気を使ったりすることではありません。(最初にも書いたとおり、あなたが上司から可愛がられるのが好きな人間であるのならば敢えて止めませんが。)

青木氏も格闘技界で認められるスキルを身に着けたからこそ自分の意思を貫くことが出来ているわけです。

社会で通用するスキルさえ身につけていれば例え上司に「お前は生意気だからクビだ」と言われても(そんな上司はこちらから願い下げですが)、もっと居心地が良くてあなたの能力とやり方を認めてくれる別の会社を見つけて移ればいいだけの話です。

「新人の場合は経験も能力もないからまずは上司に気に入られるのが大事」というのが冒頭のコンサルタントの意見でしたが、特に尻尾を振らなくても能力を付けることはできます。

仕事外でも自分で勉強して少しでも能力を高めることも大事です。

上司や先輩に気に入られようと尻尾を振っている暇があるのならば少しでも自分の能力を上げるのに費やすべきです。

周りの人たちの反応を常に気にしながら、周りの人に好かれるように自分を変える必要などありません。

もし自分のやり方を貫いて、周りがそれを批判し続けるのであればそこはあなたのいる場所ではないということです。

そのような場所や人間に関わり続けることは貴重な人生の時間を無駄に費やすことです。

あなたの意思や行動を尊重して評価してくれるところを探してください。

そういう場所こそ、あなたがいるべき場所であり、幸せに感じられる場所なのですから。

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かわずん
アンチ・ブラック企業ブロガー