有給を申請すると文句を言われる?同僚が有給を取るのを迷惑と言う人間こそが迷惑である理由。

前回(有給休暇を取るのに理由など一切必要ナシ!)に続き有給ネタです。

有給を取る人間は迷惑?

「有給休暇を取ると周りの目が厳しい」

「有給休暇を取るとみんなの迷惑になるから取り辛い」

これらは有給に関連した話でよく聞く話です。

なぜ休みを取るのがそんなに悪いことなのでしょうか?

なぜ休みを取ると他の人の迷惑になるのでしょうか?

迷惑だと主張する人の言い分は主に、「その人が休んでいる間、他の人がその人がやっていた仕事の穴埋めをしなければならないから迷惑」というものです。

「その通りだ!」と思ったあなた、文句を言う相手を間違っていますよ。

以下ではその理由を説明しましょう。

不満があるなら会社に文句を言いなさい

いきなり答えを言ってしまいましたが、その人が休んでいる間に他の人が残業をしなければならない程忙しくなるのならば、それは会社の責任です。

その人がいなくなった分、確かに全体でこなせる仕事量は減るでしょう。

でも、会社はそれを前提にして経営するべきです。

だって「有給は年○○日取得できます」と決めているのは会社なのですから。

社員が実際に有給を取ると言い出したら

本当に取るなんて思ってなかった

想定の範囲外だった

などと言う会社ありますか?

そんな会社があったら笑ってしまいます。

どんな楽観主義者あるいは無能者が経営しているのでしょうか?

あなたが経営者だったら、社員が一日も有給を取らずに働いてくれることを前提にして色々な計画を立てたりしませんよね?

前回も書いたとおり、有給を取得することは社員の正当な権利です。

もし社員が年間で決められた休暇を取ったからといって経営が困難になったり、残りの社員に残業を強いないと仕事が回らないのならそれはそもそも経営が失敗しているのです。

会社はそれぞれの社員が休暇を取るのが当然という前提で運営するべきです。

もしある社員が休暇を取っている期間に労働力が足りなくなるというのなら外部から臨時の社員を雇うか、あるいはその間の生産量は減るという前提で運営するのが当然でしょう。

外部の社員を雇う余裕が無いとか生産量が低くなると運営できなくなるというのならその会社はそもそももうダメなのです。

そういう会社は無能な経営者と共に消えるのが世のためなのです。

決して休暇を取る社員の責任にしてはいけません。

日本人は使う者にとって非常に使いやすい人種

そもそも、社員同士お互いに足を引っ張り合ってどうするんですか?

会社と社員は「労使」 - つまり、使う者と使われる者の関係です。

使われる立場の社員はお互いに助け合って、使う側の会社の待遇に不満があれば団結して改善を促していくのが筋です。

「団体交渉権」だって「団体行動権」だって法律で認められています。

社員同士で攻撃し合って仕事をするように仕向ければ仕向けるほど会社側の思う壺です。

私は日頃から思っているのですが経営者にとっては日本人は本当に使いやすい人種だと思います。

しかも「奴隷」以上に。

奴隷だったら使っている者にいつ集団で抵抗してくるか分かりません。

それに対して日本の労働者は何も言わなくても社員同士で監視し合い攻撃し合って仕事を強要させ合っているのですから、経営者は何もする必要がないわけです。

休暇をお互い取らせないようにすることで喜ぶのは会社だけということです。

同僚が休暇を取るのを阻むということは、自分も取りにくい環境を作っているのです。

有給が嫌いな人は一人でご勝手に

もし、「いや私は休みなんていらない。もっと会社のために働きたいんだ」という奇特な方がいるようでしたら、どうぞ心ゆくまで「ご自分だけで」会社に奉仕したら良いでしょう。

しかし、他の人に自分の考えを強要したりしてはいけません。

それはあなたの考えであって、他の人がそれに従わなければならない決まりはないのです。

それから、もし過労死しても決して会社を訴えないように親族には念を押しておいたほうがいいでしょう。

あなたの死後、あなたの愛する会社が訴えられて世間のイメージが悪くなって倒産でもしたら大変ですからね(笑)

ちなみにオーストラリアでは休暇を取らないことを他人に強要する人などいませんが、もしそんなことをしたらものすごく不快に思われるでしょう。

「この人は休まず沢山働いて偉い。是非見習いたい」なんて絶対に思われません。

また、よくネットなどで議論されているときに聞かれるのが「義務を果たさずに権利を主張するな」という意味不明の意見です。

社員の義務は会社のために定時間内だけ労働力を提供することです。

成績がいいとか悪いとか、能力が高いとか低いとかそんなことは関係ありませんし、「成績が低い者は有給日数を少なくします」などと契約書に書かれてたりしませんよね?

百歩譲って、経営者がこういうことを言うならまだ気持ち的には分かります。

なんだかんだと理由をつけるだけで社員が休みもせず文句も言わす働いてくれるならそれほと経営者にとっておいしい話はないでしょう。

日本人のおかしなところは経営側でもない一般の社員がそう言って自分の同僚を攻撃することです。

これには本当に呆れます。

他人の休暇は自分のため

オーストラリアでは休暇を取ると同僚に伝えるとみんな「いいね」「うらやましい」という反応はしますが、「迷惑だから行くな」などと言われることは絶対にありません。

むしろほぼ必ず「楽しんできてね」と言われます。

他人の心の中を覗くことはできないので断言はできませんが、心のなかで迷惑だと思っているということは無いと思います。

ちなみに私も同僚が長期休暇を取ってもそんなことは一度たりとも思ったことはありません。

そもそも休むことは「お互い様」なのです。

他の人が休むときに快く取らせてあげ、そして自分が休むときは他の人が快く取らせてくれる。

それだけのことなのです。

日本人にはなぜこんな簡単なことができないのでしょうか?

同僚に休暇をとらせないことが自分自身の首を絞めているということにいつ気付くのでしょうね?

休みを取ることが悪のような考えの人は一度立ち止まって、自分が何のために働いているのかを今一度考えてみてください。

会社に人生を捧げるためですか?

こんな話に興味があったら以下の記事を読んでください。

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