逆に親のことが好きならできるだけ親孝行したほうがいい。
近くいるならできるだけたくさん会っておいたほうがいい。
遠くて会えないならできるだけ連絡を取ったほうがいい。人は必ず死ぬのだから。
危篤になってから慌てて会いに行くくらいなら元気なうちにたくさん話せ。
後悔しないように。 https://t.co/SJdH6OPFKy— かわずん@アンチ・ブラック企業ブロガー (@kawazn_aus) 2018年10月22日
親との時間のことは以前、別の記事でチラッと書いたことがあったのですが、大切なことなので一つの記事として書いておくことにしました。
私が親と会える時間を意識するようになったきっかけ
私はオーストラリアに住んでいて、日本に住んでいる両親とは距離的にかなり離れています。
基本的に年に一度帰国しているのですが、その頻度だと会う度に歳をとっていっているのが明らかに分かるんです。
毎日会っている人のこういった変化は分かりにくいですが、年に一度だととても良く分かります。
私の両親はもう80近いですが、もしあと10年生きたとすると、毎年2週間滞在したとしても生きているうちに会えるのはたった140日間です。
これを多いと感じるか少ないと感じるかは人それぞれだと思います。
私は少ないと思いますが。
距離が遠くなって良かったこと
ただ、このようにして海外に住み、距離的に遠くなったことで「残りの時間」を意識することが出来るようになったことは良かったと思っています。
頻繁に会うことが出来ない分、私はよくスカイプやラインで連絡を取っています。
日本に住んでいて、いつでも会えるような距離に居た場合、「連絡をとったほうがいいかな」「会いに行ったほうがいいかな」と思っても、毎日やらなければならないたくさんの事に忙殺されて、ついつい後回しにしてしまうと思います。
私には兄がいますが、まさにそんな感じでした。
「感じでした」と過去形にしたのは、今は少し変わったからです。
彼は今までは両親に連絡したりすることは本当に稀で、もちろん会いに行くのも1年に数日だったと思います。
それが今は結構頻繁に電話で連絡を取るようになったらしいです。
彼が変わったきっかけは、親しい友人の突然の死でした。
恐らく、「人間はいつ死ぬか分からない」ということを身に沁みて感じたのだと思います。
友人のことは不幸でしたが、そのお蔭で彼が気付くことが出来たことは良いことでした。
会えるのは生きてる間だけ
当たり前のことですが、会って話すことができるのは生きてる間だけです。
みんな、危篤になったり、亡くなったと聞いて慌てて会社を休んで病院に行ったり葬式に行ったりしますよね。
でも、もう話もできない状態だったらあまり意味はないんですよ。
ましてや、死んでしまってから慌てて会いに行くなんて個人的には無意味だと思います。(霊とか色々信じている人もいると思うので全否定はしませんが)
そういう状態になってから「もっと色々話しておけばよかった」「親孝行しておけばよかった」と後悔しても遅いわけです。
極端な話、葬式なんて行かなくてもいいから、お互い健康なうちにたくさん会っておいたほうが余程良いと思います。
死んだ後の話もするべき
いきなり生々しい話に聞こえるかもしれませんが、「死んだらどうして欲しいか」ということも健康なうちに色々と話しておいたほうが良いと思います。
葬式はどうして欲しいか、お墓のこと、後に残る財産のこと、それに遺言のことなど。
日本人は特にその傾向が強いと思いますが、死について話すことがタブー視されていて、「遺言を書いたら?」などと言おうものなら、「死んでほしいのか」「縁起でもない」と言われると思います。
でも、そういうことは健康なうちからきちんと考えて、何がどこにあるとか、どんな財産があるとか、それをどうやって分配するとかをきちんと考えて整理しておくと、後に遺された人達はとても助かります。
葬式にしたって、本人はお金をかけずに簡単なものでいいと思っていても、それを伝えていなければ、「死者に対してお金をケチるのは良くない」という考えから、ついつい業者の言われるがままに大金をつぎ込んで盛大な葬式をやってしまうでしょう。
人はいつ死ぬか分からないので、これは親に限ったことではなく、自分自身にも当てはまります。
私はオーストラリアでファイナンシャルプランナーと会った時に、遺言を書いておくように言われ、弁護士と話し合って作った経緯があります。
そこには財産のことだけでなく、自分たち夫婦が突然死んでしまって子供が遺されたら、誰に子供の財政的な支援や生活の支援をお願いするかなどまで記されています。
さらに言うなら、生きていると状況は刻々と変わりますから、それに合わせて遺言状もアップデートしていくべきです。
例えば、子供が生まれたとか、離婚したとか、親が亡くなったとか、財産の状況が変わったとか色々変化していきますよね?
遺言というのは、死が近くなったと分かってから書くものではなく、常に準備しておくべきものなのです。
まとめ
両親との関係が良い人もいれば良くない人もいるでしょう。
また死についての考え方も人それぞれだと思います。
ただ、誰でもいつかは死ぬというのは確実なことです。
いつか確実に起こることなのに、そのことから目を背けたり、準備をしない人がとても多いと思います。
親と自分が元気なうちにやっておくべき2つの重要なこと・・・それは、できるだけ会ったり話をすること、そして、もしもの時の話をしておくことです。
「会って話せるのは生きている間だけ」ということはいつも心の片隅に置いておいてください。
普段あまり両親と連絡を取ってない人は、この記事を機に、「忙しい」と言い訳をせず、電話でもしてみてはどうでしょうか?