全米オープンテニスで大坂なおみ選手が優勝しましたが、日本では主にネット上で彼女が日本人か日本人でないかでかなりの議論がなされています。
ラグビーの時も世界陸上の時も同じような議論がありましたね。
日本人が考える日本人
日本人が、「この人は日本人だ」と言う条件を考えてみましょう。
- 日本国籍を持っている
- 生まれ育ちが日本
- 容姿(黒髪、目が茶色、黄色人種の肌の色)
- 日本語がネイティブ
こんなところでしょうか?
これのどれか一つが抜けると途端に「彼・彼女は日本人じゃない」という人が出てくるようです。
大坂選手を日本人ではないと言う人達の批判もこれに当てはまっています。
ネットで批判している人達の意見をざっと挙げてみると以下のような感じです。
- アメリカとの二重国籍だから日本人じゃない
- 見た目が全然日本人らしくない
- 日本人と言うなら日本語がペラペラであるべき
- 身体能力的に優れている人種とのハーフが勝っても日本人として嬉しくない
日本人って何?
結局、「日本人とは何か?」という問題なんですが、人それぞれ基準があるので難しいですよね。
でも、世界的な枠組みで見たら「私は○○人だ」と言うのは国籍が基になっていると思います。
例えば、オーストラリアに来たフランス人がオーストラリア国籍を取り、フランス国籍を捨てたら彼らは「私はオーストラリア人です」と答えます。
あるいは、「フランスから来たけど、今はオーストラリア人だよ」と答えるかもしれません。
それに対して、「いや、お前はオーストラリア人なんじゃなかい。フランス人だ!」というオーストラリア人はまず居ないと思います。
そんなこと言われたら、「なんだこいつ、喧嘩売ってるのか?」って感じですよね?(笑)
それでは、大阪選手のように二重国籍だった場合はどうでしょうか?
その場合は、「私はアメリカ人でもあり、日本人でもあります」と言えるでしょう。
世界には複数国籍を容認している国はたくさんありますから、大人でもそういう人はたくさんいます。
私の香港人の友人は、香港、イギリス、ニュージーランドの三重国籍でした。
その友人は自分のことを香港人だと言っていましたが、彼のアイデンティティは香港人だったのでしょうね。
でも、「私は香港人で、イギリス人で、ニュージーランド人です」と答えてもいいわけです。
それを聞いて、「いや、お前は香港人だけだ!」とか怒り出すたニュージーランド人やイギリス人がなんてまずいないと思います(笑)
私はオーストラリア生活が長くなってしまったせいもあって、この考えに全く違和感が無くなってしまいました。
例え、日本国籍を取ったオーストラリア生まれの白人がたどたどしい日本語で「ワタシハ、ニホンジンデース」と言ったところで、背景を聞いて「ほー」と思うだけでしょう。
普段であれば、多くの日本人はそれがどんな背景であれ、日本を選んでくれたことを嬉しく感じると思うでしょうし、ましてや、「お前は日本人じゃない」と言う人はいないと思います。
世界的に見ると混血は普通
ちょうど先週、私が通っているジムでメンバー同士が、それぞれのルーツについて雑談していました。
両親が異なる国の人の人は結構多かったですし、祖父母までならともかく、その前となると、一体何人だったのか分からない人は結構居ました。
ヨーロッパなんかは陸続きだったせいもあるのでしょうけど、もう滅茶苦茶です。
そしてオーストラリアは世界各国から移民が集まる国ですから、さらに混じることになります。
「この中でルーツが明確なのはかわずんだけだね」と言われました。
全くその通りで、その場には私を除いて、「私は純血の○○人だ!」と言える人なんて一人もいませんでした。
こういったヨーロッパをはじめとする世界の国々と比べると、アイヌとか琉球とか色々議論の余地はあるにせよ、日本人は長い年月の間大規模な他人種との混血も無く、大体同じような容姿でしたから、日本生まれであるとか、日本語がネイティブかということなどに拘ってしまうのはとても理解できます。
こういう議論が出てくると必ず、「島国根性が~」と逆に日本人を批判する日本人も出てくるのですが、これはこういった歴史的な背景を考えると仕方のないことだと思います。
私だって日本から出ていなかったら同じように考えたと思いますしね。
容姿に拘るのはナンセンス
まあ、これは冷静に考えればすぐに分かることなのですが。
大坂選手の場合はたまたまハイチ人とのハーフだったから分かりやすかったというだけです。
これが韓国人や中国人とのハーフだったら見た目的には日本人とさほど変わらなかったでしょう。
容姿で批判する人達は、白人や黒人とのハーフだったら「日本人じゃない」と言い、アジア人とのハーフだったらそうは言わないのでしょうか?
どう考えてもおかしな話ですよね?
まあ、こういう人達は神経反射的に批判しているだけなんでしょうね。
論外!
「お前は日本人じゃない」と言うのはものすごく失礼
「私は日本人です。日本国籍も持っています」と言う人に「お前は日本人じゃない!」とか、「ハーフだろ!」とか言うのはものすごく失礼だし、相手に相当なショックを与える可能性があるので避けるべきだと思います。
もしあなたがアメリカが大好きになり、一生懸命英語を習って、移住して、日本国籍を捨ててアメリカ国籍を取ったとしましょう。
なのに、アメリカ人に、「お前はアメリカ人じゃない!」「英語だって日本語訛りじゃないか!」と言われたら悲しくないですか?
だから、日本人として出場していて、ましてや「日本を代表するなら日本語くらいは話せないといけない」と言って日本語の勉強もやっているという大坂選手に対して、「日本人じゃない!」と言うのはとても失礼だと思います。
ましてや、「ハーフだから」という、本人にはどうしようもできない点を以てして否定するのは卑怯でしょう。
その論法だと、混血の人はどこの国の選手としても出場できないことになってしまいますよ。
私のジムのメンバーの話で分かるように、ハーフどころかルーツが分からないほど混じってしまっている人達は世界的にものすごい数に上るでしょう。
混血であることが理由で否定されると、オリンピックを始めとした国対抗のイベントに出場できる人はほとんどいなくなるでしょうね(笑)
こうやって説明すると、このような批判がいかにナンセンスか分かると思います。
まとめ
基本的に、その国の国籍を持っている人が「私は○○人です」と言っているのに対してどう思うかは個々の人の自由ですが、他人がとやかく批判したり否定したりする権利は無いんですよ。
近年は日本に来る外国人の数は爆発的に増えてきていますし、逆に海外に移住する日本人もたくさんいます。
ありきたりな言葉ですが、「世界が小さくなった」ということであり、日本にもその波が押し寄せてきているということです。
きっと今後は、日本人でも世界的な見方が出来る人が増えてくるでしょうし、私はそうなって欲しいと思います。
ハーフの人や帰化した選手が活躍する度にこの種の批判が噴出するのは見ていてあまり気持ちの良いものではありませんからね。
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