「クリぼっち」はオーストラリアでも寂しい?日豪のクリスマスの過ごし方の違い4つと1つの発見

日本ではクリスマスに一人で過ごす人は年々増えていて、「クリぼっち」なる言葉までできているようですね。

若い男性の3割「クリぼっち」 仕事・バイト…普段通り:朝日新聞デジタル

 ネットやSNS上では近年、クリスマスをひとりぼっちで過ごすことを「クリぼっち」と呼ぶ。調査を分析した担当者は「20代独身男性の『クリぼっち』具合が際立つ結果。恋愛離れのみならず、クリスマス離れも引き起こしていることがわかった」としている。

15年もオーストラリアにいると、私が日本にいた頃には無かった言葉が次々と出てくるものです。

今日は日本人とオーストラリア人のクリスマスの過ごし方の違いについて書いてみたいと思います。

クリスマスに誰と過ごすか

「欧米ではクリスマスはみんな家族と過ごすのに、日本では恋人とデートをする日になってしまっていておかしい」と言う話をよく聞きます。

ただ、そうは言われていても前出の朝日コムの記事によると、やはり日本ではクリスマスは恋人と一緒に過ごすのが一番だと考えている人が多いようです。

 今年のクリスマスは誰と過ごす予定かを聞いたところ、20代未婚男性では恋人や友人、家族と過ごす予定のない人が33%を占めた。同女性では26%だった。予定の中身は、男女とも「仕事やアルバイト」が最多。2位は、男性が「1人でいつも通り自宅で過ごす」に対し、女性は「家族と一緒にいつも通り自宅で過ごす」となった。

理想のクリスマスを選ぶ設問では、恋人とレストランやイルミネーションなどが上位に並び、理想と現実のギャップが浮かんだ。

また、「日本人はキリスト教でもないのにクリスマスを祝うのはおかしい」と言う意見もあります。

確かに一理ある意見ではありますが、個人的には日本のクリスマスも楽しそうで良いと思います(確かに一人で過ごす人にとっては寂しいかもしれませんが)。

日本人は文化とか宗教とか関係なく、面白そうな物ならば何でも取り入れる傾向にあります。

海外では宗教の違いが元で戦争が起こりますが、「私は仏教なのでキリスト教は許せない」「神は私が信じている神がただ1つの神。他の宗教の神は偽物」などと言う日本人がほとんどいないことはある意味良いことではないかと思います。

「そっちのお祝いも楽しそうだね。こっちでもやるか」みたいなノリは日本人らしくて平和でいいのではないでしょうか?

大概、そういったクリスマスやハロウィンなどの行事は日本に輸入された途端に、元の行事とは以て異なるお祭り騒ぎになり、さらに日本的な変更が加えられ、発祥の国からすると「おかしい」と言われるようになることが多いわけですが、相手の文化や宗教を拒絶して戦争を起こしたりするよりも余程良いと思います。

話がいきなりそれてしまいました。

クリスマスに誰と過ごすかという話に戻りますが、オーストラリアではやはり家族と過ごす人が多いようです。

離れ離れで暮らしている家族はクリスマスにはみんなで集まって食事などをして一緒に過ごします。

もう十年以上前の話になりますが、私がまだ独身でオーストラリアで働き出したばかりだった頃、クリスマスに特に誰かと会う予定も無く、まさに「クリぼっち」の予定だった時がありました。

その時はクリスマスホリデーに入る前に同僚が、「クリスマスはどうするの?」と聞いてきたので、「うーん、特に予定もないし誰とも会う予定もないよ。家族は日本だしね」と言ったら彼の家族が集まるランチパーティーに招待してくれました。

そのパーティーでは久しぶりに一同に揃ったようで、みんな楽しそうでした。

両親やおじいさんおばあさんは子供や孫にクリスマスプレゼントをあげていて、なんと私も小さなクッキーをもらいました。

こちらではクリスマスに家族と離れ離れで一人で過ごすというのはきっとかなり寂しいことなのでしょう。

だからそうやって私を家族のパーティーに誘ってくれたのだと思います。

家族でもない、ましてやオーストラリア人でもない私を招待してくれた同僚とその家族の温かい心遣いが感じられた日でした。

そういうわけで、「クリスマスに一人で過ごすのは寂しいこと」というのは日本でもオーストラリアでも変わらないということになると思います。

クリスマスケーキ

日本ではこの時期になると色とりどりのクリスマスケーキがどこのお店でも売り出されます。

前記の朝日コムの記事によると、最近では「クリぼっち」の人用に一人分サイズのものまで売られているようです。

日本の会社は商魂たくましいというか、よくこうも次々とアイディアを出してくるものだと感心してしまいます。

さて、実はこの「クリスマスケーキ」というものは日本の企業が発明して日本で定着したものらしいです。

クリスマスケーキ – Wikipedia

日本のクリスマスケーキの歴史は、菓子メーカー不二家創業の1910年(明治43年)まで遡る。現代の日本では、スポンジケーキにホイップクリームやバタークリームを塗り、砂糖細工(メレンゲドール)のサンタクロースやクリスマスツリー、イチゴやチョコレートを飾りつけたものが一般的である。これは、不二家が1922年(大正11年)頃から広めたものである。近年、日本の一部や韓国ではバースデーケーキのように、クリスマスケーキにろうそくを灯すものも見られ、サンタクロースを象ったろうそくも見うけるが、英連邦諸国でクリスマスケーキにろうそくの火を灯すことはない。また、日本では慣習的にクリスマス当日ではなく、イブの晩に食べられることも多い。

オーストラリアでもクリスマスには「クリスマスプディング」というケーキのようなものは食べますが、これは日本のようなケーキではありません。

クリスマスプディング- Wikipedia

クリスマスプディングには以下のような感じでたくさんフルーツが入っていて茶色い色をしています。

クリスマスプディング

上に乗っているのはヒイラギの葉と実を模したものらしいです。

プディングに飾り付けるヒイラギの枝はキリストの茨の冠、ヒイラギの赤い実はキリストの血を表している。

飾り付けを乗せたとしてもこれくらいで、日本のようにサンタやトナカイが上に乗っていたりはしません。

ちなみに、個人的には日本のケーキのほうが美味しくて好きです。

クリスマスプディングは一見チョコレートケーキのようで美味しそうなのですが、実際には全く違い、喉がいがらっぽくなるような甘さがあり、私はどうもこの独特の味が苦手で、積極的に食べたいとは思いません。

そうそう、ケーキの話からは逸れますが、これも日本でよく指摘される話ですが、クリスマスに食べるのはオーストラリアでもやはりチキンではなく七面鳥です。

日本人の私からすると、「同じ鳥なのだからどっちでもいいじゃないか」というような気がするのですが・・・でも欧米人からすると鶏と七面鳥では大違いなのでしょう。

と思い調べてみるときちんと七面鳥である理由がありました。

クリスマスに七面鳥の丸焼きをなぜ食べる?意味と由来は? | あなたの疑問が解決するブログ

長いので理由を知りたい人は上のページを読んでみてください。

実際に料理を見てみると七面鳥はデカくて美味しそうではありますが・・・ただ、私は今まで食べたことが無いので知りませんでしたが、ネットで調べてみると七面鳥は脂肪が少なくてパサパサしているので、鶏のほうが美味しいそうです。

いずれにしても、そういったわけでオーストラリアのKFCではクリスマスでもクリスマス向けの特別メニューなどは無く、普段と変わらないものが売られているわけです。

当日はパーティーをしたり大騒ぎしない

日本では友達などとクリスマスパーティーなどをしますね。

オーストラリアでもクリスマスの前までは会社でクリスマスパーティーがあったり、友達同士で集まって食事などをしたりします。

しかし先にも書いたとおり、クリスマス当日はオーストラリア人は家族で集まって家で過ごすのが基本です。

仲間などと集まって騒いだりしません。

クリスマスイブまではどこのお店もクリスマスプレゼント商戦を繰り広げていて、日本と同じように華やか(正確には日本のほうがより派手だと思いますが)ですが、オーストラリアでは25日のクリスマス当日にはどこのお店も閉まっています。

スーパーも閉まりますし、レストランも閉まります。

営業しているのは都市部のガソリンスタンドと、コンビニと、一部のアジア人経営の「クリスマスなど俺には関係ない!」という個人商店くらいです。

そういうわけで、当日は街に行ってもどこに行ってもヒッソリとしています。

クリスマス当日にここぞとばかりにお店を開けて賑わっている日本とはかなり違いますね。

クリスマスプレゼント

オーストラリアでもみんなクリスマスプレゼントをやり取りします。

日本と同じくオーストラリアでも親が子供にあげたりするのは普通にありますが、その他に会社や何かの同好会やその他の集まりでよくあるのが「シークレット・サンタ」というもので、これは大人もやります。

ちなみにオーストラリアでは「クリス・クリングル」と呼ばれています。

これはそれぞれの参加者の名前を書いたくじを一人一人引いたりして、そのくじに書かれた人にプレゼントを買って名前を書いてどこかに集めておきます。

そしてパーティーの時など、予め決めておいた日にそれぞれの人が自分の名前が書かれたプレゼントを受け取るという遊びです。

プレゼントを受け取る人は誰がそれを買ってくれたかは分かりません。

だから、シークレット・サンタと呼ばれているわけです。

私が働いている会社の部署でも同僚が提案して、去年からクリス・クリングルをやるようになりました。

今年は最後のミーティングの時にクリス・クリングルを行う予定だったのですが、当日は晴れていたのでみんなで近くの公園に行ってやりました。

みんなで芝生の上に座ってやるミーティングとクリス・クリングルは楽しかったです。

プレゼントを受け取った時に一人ひとり「今年やった(あった)ことで最も誇りに思うこと」を言っていくというおまけ付きでしたが(笑)

ちなみにオーストラリアでは毎年、「いらないプレゼント」が大量にゴミとして廃棄されていて社会問題になっています。

どういう事かというと、みんな量販店の安物を大量に買って配ったりするので、プレゼントを貰うほうとしては使わないような「ありがた迷惑」なプレゼントがたくさんあったりして、クリスマス後にそれがゴミとして出されるというわけです。

クリスマス時期はどこのお店も売上がかなり伸びるのですが、昨年はクリスマスシーズンだけでオーストラリア全体で約4兆円に迫るほどの売上があったそうです。

しかし、このうちのどれだけが「いらないプレゼント」としてゴミとして出されるのかを考えると、物質主義社会の典型的な無駄の例のような気がします。

日本のクリスマスに似ているオーストラリアの日

こうやって見ると日本とオーストラリアではやはりクリスマスの過ごし方や行事はかなり異なることが分かります。

しかし、ふと、オーストラリアの人達のクリスマスの過ごし方は日本のある日に似ていることに気付きました。

それは日本のお正月です。

日本でお正月に恋人と過ごすという人もいるでしょう。

しかし、「クリスマスは恋人と過ごすけど、正月は家族と過ごす」という人が結構多いのではないかと思います。

日本では大晦日は親族と集まって飲んだり、年越しの番組を見たり、除夜の鐘を聞いたりして家で過ごします。

そしてお正月は日本は静かに家で過ごすか、神社などにお参りに行きますが、友達とパーティーをしたり大騒ぎはあまりしません。

今でこそ日本ではたくさんのお店が正月にも営業しているようになりましたが、少し前までは三が日はほとんどのお店が閉まっていました。

これはオーストラリアでクリスマスにほとんどのお店が閉まっているのと似ています。

そして、逆にオーストラリアでは新年は友達の家に集まったり街に出て大騒ぎをします。

また、新年へのカウントダウンをみんなでやり、年が明けると同時に各地の都市では大々的に花火が上がります。

元旦はオーストラリアは祝日なので閉まっているお店が多いですが、1月2日以降は平日なのでお店は開いているところが結構あります。(小さいお店などは1月の一周目辺りは全部お休みだったりするところも結構ありますが)

そう考えると、オーストラリアのクリスマスは日本の正月、日本のクリスマスはオーストラリアの新年のような過ごし方に似ているような気がします。

ところで、私は日本のクリスマスもオーストラリアのクリスマスも好きです。

どちらも年末独特の慌ただしい雰囲気の中にも、「これから年末年始の楽しい休みが始まる」「新しい年になる」という期待感が人々に満ちているからです。

一人で過ごす人も、家族と過ごす人も、恋人と過ごす人もクリスマスを楽しんでください。

 

ところで、上でも少し触れた通り日本ではクリスマスにチキンを食べる人が多くいますね。

これはおかしな習慣なのでしょうか?気になる方は以下の記事をどうぞ。

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