2019年4月から、年間10日以上の有休の権利がある社員に5日以上取得させることが必須になりますね。
しかし案の定、「取得に抵抗がある」「素直に喜べない」という声が社員から上がっているようです。
有給取得に抵抗を感じる人多数
ネットで調べると、有給取得が義務化されても喜んでない人が多数の模様。
2019年4月から有休取得が義務化になるも 抵抗を感じる人が多数
「まわりが取得していないから」(20代女性、営業)
「まわりに迷惑がかかる」(40代男性、製造)
「上司や他の社員からのプレッシャーがあるため」(30代男性、営業)
出ましたよ。
「迷惑」と「同調圧力」(笑)
国が法律で決めてまでして「有給を取りなさい」と言っているのに「迷惑が~」「周りからのプレッシャーが~」などと言って取りたがらないのは世界広しと言えど日本人くらいですよ。
有給の取得義務化の前に、日本人のこの染み付いた同調圧力と社畜思考を変えなければこの法律を守らない会社が続出するのは目に見えています。
有給を取るのは当たり前
有給は社員の権利であり、給与と同じく取れて当たり前のものなんです。
会社に拒否権はありません。
有給の取得に対して難癖付けたりする会社や上司は勘違いもいいところです。
そして、有給を取る同僚に対して「迷惑だ~」とか言う人間は究極のアホです。
人の有給取得を否定するということは、自分の有給の権利も否定しているのと同じです。
自ら権利を捨てるなどアホの極みです。
そうやって権利を主張もせず、行使もしないでいるとそのうち本当にその権利は無くなってしまいますよ。
有給が取れても残業が増えるだけ?
どこか別のサイトでは「有給が取れても残業が増える可能性があるのが怖い」と言っている人もいました。
だ~か~ら~、「残業はしない」んですよ!
なぜ残業をしてまで仕事を終わらせることが前提なんですか?
「仕事が終わらなくても有給は取る」
「仕事が終わらなくても定時で帰る」
この意識が日本人には無さ過ぎるんですよ。
え?
「社会人として無責任」?
「給料を貰っているのだから責任をもって働け」?
そういう人はちゃんと契約書と労働法をチェックしたほうがいいですね。
あなたの給与は基本的に「定時内」に対して支払われているものであり、残業の時間は給料に入ってません。(みなし残業なんていう契約を結んでいる場合は別のようですが)
そして、例え残業代が支払われていたとしても、36協定を結んでない限り残業をさせること自体が違法なのです。
あ、無償のサービス残業などは言語道断ですからね。
日本人は「社会人としての責任感」とやらが本当に好きなようですが、その責任感は定時内の仕事に発揮すれば十分なのです。
無償奉仕の責任感など百害あって一利なしです。
仕事が終わらないのは会社と管理者の責任
これは今まで私が何度も言っていることですが、仕事が終わらないのは会社や管理者の責任であって、あなたの責任ではありません。
もし会社が1日では到底終わらないような仕事量をあなたに与えたとして、それはあなたが責任をもって1日で終わらせないとならないわけですか?
普通に考えたらそんなワケありませんね。
でもなぜか日本人の社畜思考にかかると「社会人としての責任が~」となるわけです。
ほんと、アホですね。
会社や管理者は、社員が定時間内で終わるように適切な仕事量を割り振らないとなりませんし、それが彼らの仕事なのです。
無理な量の仕事を押し付けているとしたら、それはきちんとスケジューリングできていない管理者が責められるべきなのです。
まあ、そんな無能管理者がいる会社のレベルなどたかが知れてますが。
私だったらそんな会社はさっさと辞めますね(笑)
取得義務が5日だけという意味不明な規則
日本では法律で6カ月後に10日間の有給を付与しないとならないと定められています。
「付与をしなければならない」としているくせに、取得は義務化されてないというのはおかしな話です。
それでは付与することを義務化してもほとんど意味が無いでしょう。
今回の法律の改正で「5日間は取らせること」となるわけですが、なぜ「付与された全ての日数を取らせること」としないのか?
政府は企業に甘くしているとしか思えませんね。
オーストラリアでは最初の年から有給が20日間程度付与されるのが普通ですが、付与された有給は従業員が希望すれば原則いつでも取れるのが当たり前です。
「付与はしますが、取れません」とか言う会社があったらみんな即、辞めるでしょうね。
付与されたものが使えないとか意味が分かりませんよ。
だから私は、付与された全ての日数の取得を義務化するべきだと思います。
付与したのだから取れるのは当たり前なんですよ。
まとめ
日本の有給付与、取得の制度は法律からして中途半端で、本当に休ませようという意思が無いのではないかと疑いたくなります。
そして、付与された有給を積極的に使うどころか、「迷惑が~」「残業が~」と言って取ろうともしない労働者。
外国だったら、法律が労働者にとって有利になるのだったら労働者はまず間違いなく大喜びしますよ。
こういう日本人の意識が変わらない限り、ブラック企業ははびこり続けるでしょう。
ところで、付与された有給を無駄にせず、会社が社員に「有給を使わせたい」と思わせるようにするにはどうしたらいいのでしょうか?
私が考えるベストの解決方法がオーストラリアで採用されている仕組みです。
興味のある方は以下の記事をどうぞ。