まだ風邪を引いているのに出社しているの?そういうの迷惑だからやめなさい。

うちは一家揃ってここ2週間程風邪を引いてました。

幼稚園に通っている娘は咳と下痢でずっと幼稚園を休んでいました。

先週はようやく咳だけになったのですが、完全に治るまで待ち、やっと今日からまた幼稚園に行き始めました。

~オーストラリアでは「風邪を引いたら来るな」~

オーストラリアの学校は基本的に、「風邪を引いている人は来ないでくれ」という姿勢です。

前回、娘が体調があまり良くなくて少し下痢をしていた時は幼稚園に連れて行ったのですが、暫くして先生から電話があり、「下痢をしているから連れて帰って欲しい」と言われました。

そこで妻が迎えに行ったのですが、娘は普通に元気に遊んでいたので、「見た目元気だし、下痢も少しだけだから大丈夫だと思う」と先生に言ったら、「それでも他の子にうつると困るから連れて帰って欲しい」と言われたそうです。

その話を聞いて、「私たち夫婦はもう15年以上オーストラリアに住んでいるのにまだ日本的な考えが染みついて離れていないんだなー」としみじみ思ってしまいました。

私たちは自分たちの子供の体調だけを考えていて、他の子にうつるかもということは考えていませんでした。

他の幼稚園や学校は知りませんが、娘の幼稚園では特に下痢に対してはかなり敏感なようです。

私は自分が幼稚園生の時のことは忘れてしまいましたが、今の日本の幼稚園はどうですか?

子供が風邪でも休まず行かせますか?

日本では特に小学校以上になると少しくらい風邪を引いていても学校に行かせますよね?

日本の教育は社畜を生産する洗脳教育」でも書いた通り、日本では「休まないことが偉い」という思想ですからね。

「体調が悪いのに頑張って学校に来て偉い!」と言う人も結構いると思います。

そして、そうやって洗脳された子供たちは大人になると、「風邪を引いても、熱が出て倒れそうでも、這ってでも会社に行って仕事しろ!それが社会人だ!」などと言う立派な社畜になるわけです。

そして、「あいつは、フラフラになりながらも出社して頑張って仕事をしている!偉い!」「あいつを見習え!」みたいに称えられるのです。

ほんと、アホというか、論理的じゃないんですよね。

そもそも体調が悪いのに学校に行ったところで普段と同じように授業の内容が頭に入ってくるはずがありませんし、それは仕事にしたって同じです。

体調が悪いときはいつものパフォーマンスよりはるかに落ちた結果しか出せないのは小学生だって知っていることです。

そんなパフォーマンスが落ちた人が会社に来たところで、効率がガタ落ちするのはもちろんですが、その人が他の人に風邪をうつしたら会社にとって大きな不利益です。

こんなことみんな分かっているはずなのに、学校や会社という集団になると、「風邪でも頑張るのが偉い」となるのが日本の異常なところなんですよ。

風邪をばら撒きに来られるほうが余程迷惑なのに、日本では誰かが休むと、「あいつが休んだお陰で自分たちがその穴埋めで忙しくなった。迷惑を考えろ」となります。

そもそも、誰かが抜けて仕事のしわ寄せがきて他の社員が忙しくなったとしたら、それは日頃から誰かが抜けても大丈夫な体制にしていない会社の責任なんですよね。

風邪とか突発的なアクシデントなどで誰かが抜けるなんていうのは当然想定して、日頃からその対策をしておいて然るべきですし、それが経営者や管理者の仕事なんです。

なにも、戦争とか隕石が落ちてくることを想定して対策をしておけと言っているわけではありません。

風邪ですよ?誰だって普通にかかるものですし、常にかかる可能性があるものです。

そういう、日常的に起こることに対して対策をせず、「誰かが休んだらその穴埋めは他の社員が残業をしてでもやれ」なんて、どれだけ無能な経営者なのか?

日本人が好きな英語で言うなら、リスクマネージメントですよ。

そして、非難すべきは経営者と管理者であるはずなのに、日本のバカな社畜たちは社員同士で非難し合うのですから救いようがありません。

もっと頭使って誰が悪いのか考えてみたら?(笑)

ブラック経営者たちは、そんな社畜同士のいがみ合いを見てほくそ笑んでいるでしょうね。

~欧米は論理的で人間的~

こう考えると、日本と比べると欧米の人たちの考えはとても合理的です。

基本は、「風邪を引いたら学校や会社に来ないでください」。

会社に居ても、「体調が悪いのならすぐに家に帰りなさい」と言われます。

無理して会社に来て仕事をしたところで、効率は悪いは、周りにウィルスをばら撒くわで、ホント、メリットが一つもないんですよね。

さらに、無理をするせいで風邪が長引く可能性もあります。

風邪を引いたら安静にするのが一番ですからね。

それならゆっくり休んで、一日でも早く治してもらって、完治してから仕事に来てもらうほうがどれだけ効率的かということです。

ちなみに、子供が学校を休んだら大人が家にいないとならなくなりますが、オーストラリアの会社であれば、「子供が調子が悪くて家にいないとならないから今日は休みます」とか「家で働きます」という話もすぐに通ります。

子供の頃からこういう考えで育ってきているから、そういうことも普通に受け入れられるんですよね。

日本だったら、「子供が風邪だからって仕事を休むな!」「迷惑だ!」と陰で言われるのが目に見えますねー。

オーストラリアではそんなこと絶対に言われませんし、上司も同僚もみんな子供の心配してくれますよ。

~そりゃ生産性も低くなるはず~

日本は海外に比べて生産性が低いという調査結果がニュースで流れるたびにその原因が議論されていますが、こういった、「風邪でも頑張れ」的な思想も大いに原因の一つだと思います。

日本人は、「辛くても頑張っている奴は偉い」「やればなんとかなる」的な、第二次大戦時的な幼稚な精神論からいつになったら卒業できるんでしょうね。

頑張れば常に良い結果が出るわけではないんですよ。

もうすこし学習して、論理的に冷静に物事を考えられるようになりましょうよ。

~結論~

風邪を引いているのに出社している人がいたら、そういうのはみんなの迷惑だからさっさとやめましょう。

「風邪で休むな、迷惑だ!」と言っている人は、その非論理的で幼稚な思考に気付いて早く大人になりましょう。

あ、そうそう、「熱でフラフラなのに出社した」などと自ら自慢したりする人もたまにいますが、そんなのは論外ですよ。

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かわずん
アンチ・ブラック企業ブロガー