「イクメン」は偉い父親?それともタダの父親?

子供がいるお父さん、あなたは「イクメン」ですか?

私は現在住んでいるオーストラリアで会社勤めをしていた時には家事も育児もかなりやっていたと自負しています。

妻には、「まだまだ足りない」と言われそうですが・・・それでも毎日の家事、育児の時間で日本のお父さん達と比較したら結構上位のほうに入るのではないかと思います。

今後の一年間は子供と一緒に過ごすことに決めて仕事を辞めたので、今はその時間はさらに増えています。

イクメンは実はタダの父親?

さて、ちょっと前にこの、「イクメン」に関して面白い投稿を紹介している記事を見つけたので紹介したいと思います。

外国人から見た「ここが変だよ」日本の職場とビジネスマン | News&Analysis | ダイヤモンド・オンライン

「『イクメン』という言葉。『育児をする男性のことだよ』と伝えると、外国人の友人はベビーシッターのような存在を想像していた。『育児をする“父親”のことだよ』と言い換えると『それはイクメンではなく“父親”と呼べばいいのではないか?』と指摘された。確かにそうだと思う」(20代女性/大学生)

これを読んで、一瞬、「え?どういうこと?」と思い、そのあと、「それは確かにその通りだ!」と笑ってしまいました。

また、Tiwtterに同じような投稿があり、それを紹介した記事も見つけました。

「育児をする男は“イクメン”ではなく“父親”」という言葉に共感の声が多数 | FUNDO[ファンドゥ]

“育児をする男を「イクメン」と言うのではなく「父親」と言うんです” 心にすーっと入っていく言葉を目にした。その通りだ。子にとって自分はイクメンではなく父親だ。イクメンって言葉、ホントもうやめませんか。

そして、上の記事内で紹介されているこの意見に対するコメントは以下のようなものです。

「そうですね!!可笑しな言葉ですね!!育児をする男性…直訳するとこうなりますね。なんだか父親って言葉がなくなってしまいそう!父親はどんな時でも父親ですね。仕事するのも子育てだと思います!!」

「父親が育児しにくい現代社会でも育児を頑張っている父親は呼び方でくらいチヤホヤされてもいいと思うんですがねぇ」

「大賛成。いつも思ってました。育児をする母親は「イク女」とでも言うつもりか?(-“”-;)…と。
当たり前の事を当たり前に「父親」と「母親」と言いましょうヨッ!」

「育児をして当たり前なのが父親。普段しない人がイクメンと威張ってるだけ。」

育児に「参加する」などと言うこと自体がおかしい?

ちなみに私は、「仕事するのも子育てだと思います」というコメント、いいなと思いました。

直接の子供との関りは少なくても、仕事をして家族のためにお金を稼いでくることは「子供を育てる」のに必要なことですからね。

でも、世間的にはそうは思われないようで、特に女性は、「お父さんはもっと育児に関わって欲しい」と思っている人が多いように感じます。

また、最近では、「育児に『参加する』などと言うこと自体がおかしい」という意見もあるようです。

育児に「参加」する父親はもう古い

そういう時代遅れなマインドは言葉の端々からも醸し出されており、たとえば「男性の育児参加」なんて言葉もそれでしょう。

ここで、本来は違和感を抱くべきです。男性が育児をすることを、なぜ「参加」というのでしょう。女性が育児することは、「参加」といいますか。いわないでしょう。「女性の育児参加」という言葉を、ぼくは聞いたことがありません。

まあ、もっともな意見ですね。

上で紹介した、「育児をする母親は「イク女」とでも言うつもりか?」という意見と似ていますね。

外国のお父さん達が子供の世話ができる理由

冒頭で紹介した、「外国人の友達から、『育児をする父親というはイクメンじゃなくてタダの父親でしょ?』と言われた」という意見は、外国の人だからこそ出てくるものでしょう。

オーストラリアにおいても、お父さんが子供と一緒に過ごしたり世話をしているところを見るのは日常的な光景で、全く珍しいことではありません。

そして、そういうお父さん達が、「育児に参加して偉いね」などと言われているを聞いたことがありません

それではなぜ、これらの外国のお父さんたちはそんなに子育てに「参加」できるのか?

簡単なことです。

それは、仕事が夕方4時とか5時にきっかり終わり、「飲みにケーション」などという名のサービス残業も無く、6時頃までには家に帰ることができるからです。

土日、祝日に休めるのは当然で、その上、有休消化率が高く、父親のための育児休暇も広く普及しているからです。

だから外国のお父さんたちは精神的にも体力的にも余裕があり、積極的に子供と一緒に過ごすことができるのです。

これに対して日本のお父さん達はどうでしょうか?

毎日定時に退社して、夕方には帰宅して、家族みんなで食事ができますか?

有給は好きな時、必要な時に取れますか?

育児休暇は有給で何週間も取れますか?

もし、これらが全部満たされているのにも関わらず、子育てをお母さんに丸投げのお父さんがいたらそれは責められても仕方がないと思います。

しかし、そんなサラリーマンのお父さん、どれだけ日本にいるでしょうか?

朝早く家を出て、夜遅く帰ってくる頃にはもう子供と遊ぶ体力など残っていないでしょう。

子供がまた幼い場合は、帰宅する頃には子供はもう寝ているでしょうから、時間的にも無理な話です。

それなら仕事が休みの週末くらいは・・・ということになるかもしれませんが、それだけ疲れていたら「週末くらいゆっくり休みたい」と言うのを責めることはできないでしょう。

私の知っているある夫婦は、平日はお母さんが子育てをしているため、土日は「お父さんの日」と名付けて、週末はお父さんが一日中子供の面倒を見ているらしいです。

このお父さんが「子育てが大好きで、子供と一緒にいたくて仕方がない!」というのならいいですが、私などは、「平日は仕事で、週末は育児では休むことができないのでは?」などと思ってしまいます。

女性が良く言っているように「子育ては仕事」だとするならば、お父さんは会社+子育てで一週間休み無しで仕事なのに、土日はお母さんは休んで好きなことをしているのだとしたら、とても不公平な気がするのは私だけでしょうか?

日本のお父さんはやっぱり「イクメン」でいい

もう一つ、私の知り合いで、オーストラリアで働いているお父さんの話をしましょう。

彼は普段、結構子育てに参加しているようです。

少し前にこのお父さんが日本に出張することになり、家族で一緒に日本に行きました。

すると、あれほど家事や育児をしていたお父さんは家に帰ってきても全く家事も子供の世話もしなくなり、ほとんど動かず、亭主関白のようになってしまったそうです。

奥さんは、「なんで急にそんな変わってしまったのか?」と思い、かなり腹が立っていたそうです。

そして、そんな日が暫く続いた後、そのことについて問い正したところ、それは別に威張っていたわけではなく、「仕事で疲れすぎて動けなかった」からだったということが分かりました。

これは、同じ人間でもオーストラリアで働くのと日本で働くのとでこれほど変わるのだという良い例です。

そういうわけで、欧米の人たちと比べてものすごい時間を仕事に費やしている日本の一般的な会社員のお父さんが育児という仕事もこなしているとしたら、そのお父さんたちには特別な「イクメン」という称号を与えてあげても良いと私は思います。

つまり、同じ育児をしているお父さんでも、海外のお父さんは「タダの父親」で、日本のお父さんはやっぱり「イクメン」ということです。

同じように会社勤めをして子育てもしている女性は、「イク女」「イクウーマン」と呼んであげてもいいのではないかと思います。(女性がそう呼ばれることを欲すればの話ですが(笑))

「父親は育児をするのが当たり前。育児をする母親はイク女などと呼ばない。」とか、「母親が育児に『参加』するなどと言わない」とか、「イクメンなどと言って威張るな」などと思う人はよく考えてみてください。

仕事、仕事でお父さんが育児をする体力も気力も時間も無くなるような働き方を当たり前のようにさせる日本のクソ会社、そしてそれを容認する社会こそ責めるべきなのではないですか?

近い将来、外国のお父さんのように、育児をする日本のお父さんが「イクメン」と呼ばれるではなく、「当たり前の父親」になることを祈ります。

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かわずん
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アンチ・ブラック企業ブロガー