【24時間テレビ】チャリティーなのに儲け主義?チャリティーで金を貰うのは悪なのか?

知らない人はほとんどないと思いますが、「24時間テレビ 愛は地球を救う」という、日本テレビで毎年やっているチャリティのテレビ番組があります。

この番組では毎年億単位の寄付が集まるようですが、その一方で出演者に対して高額のギャラが支払われていたり、企業がCMを流していることに対して、「チャリティーの番組なのに対価を貰ったり、企業が儲けを追求するのは許せない!」という批判が毎年のように起こります。

今年はタレントのデーブ・スペクターさんが以下のような発言をして物議を醸しました。

【チャリティーとは?】デーブ・スペクターさんの「24時間テレビ」への皮肉ツイートに賛同の声が相次ぐ | ロケットニュース24

アメリカでやったハリケーンのための寄付集め特番に音楽や映画スターが勢揃いですべてノーギャラとノーCM。「24時間テレビ」のスタッフは見ないようにしているでしょうね、きっと。オチがなくてすみませんm(__)m

そして、この記事にはその発言に対してのネットの声が紹介されています。

アメリカでのチャリティーのあり方を引き合いに出した『24時間テレビ』への皮肉とも取れる内容のツイートに、ネットでは賛同の声が相次いでいる。以下でその一部をご紹介しよう。

・ネットの声
「もっと言えー!」
「日本のチャリティはカネ儲けの道具」
「チャリティー番組というより出演者のギャランティー番組」
「日本人ってチャリティとは何か、ボランティアとは何かって考えたことないんじゃないかって思います」
「チャリティー番組としながら出演者にギャラが出てるのがギャグ」
「最近のデーブはキレッキレだな」
「ハッキリ言ってくれてありがとう」

海外事情に詳しいテレビの “中の人” であるデーブさんだからこそ、今回の発言には説得力があるように思う。ギャラについての批判は以前からあったと記憶しているが、CMを挟むことへの疑問についてはハッとさせられるものがあった。あなたは今回の発言について、どう感じただろうか?

働いてお金を貰うのがなぜ悪い?

私ははっきり言って、「出演者がギャラを貰って何が悪いのか?」と思います。

「日本人ってチャリティとは何か、ボランティアとは何かって考えたことないんじゃないかって思います」などと言っている人こそ、チャリティーのことなどほとんど分かっていないし、考えたこともないのではないでしょうか。

なぜか日本人には、「チャリティーイベントでは働いている人はお金を貰うべきではない。完全なボランティアでなければならない」という考えが根付いています。

上のロケットニュースの記事の、「チャリティーとは?」などという題名にしても、「チャリティーで働く人は無償であるべき」という意思が滲み出ています。

そんなこと誰が決めたのでしょうか?

芸能人などの出演者や、テレビ局のスタッフたちはみなそれぞれの道のプロです。

プロであるのならば労働に対して対価を受け取るのは当然の権利です。

そして、有名人であるのならばそれに応じた高いギャラを貰うのは当然です。

それではデーブ・スペクターさんが指摘している、ノーギャラで出演しているアメリカのスターたちはなんなのか?

彼らはもう人格的なレベルが違うということです。

マズローの欲求5段階説で言えば、「尊厳欲求」か「自己実現欲求」まで行っている人たちです。

こういうことができる人たちは素直に尊敬に値すべき人たちだと思います。

悪く聞こえるのを恐れずに言うならば、日本の芸能人たちはこれらのアメリカのスターたちと比べたら圧倒的に格が低いということです。

日本の芸能人や事務所たちは、「チャリティーだろうとなんだろうと仕事をするからにはお金が欲しい」ということです。

でも、最初にも言った通り、仕事に対して対価を要求するのは当然の権利ですから、それに対して批判するなど見当違いも甚だしいことです。

そうやって批判している人たちには、「あなたは一体どれだけ立派なことを無償でしているのか?」「どれだけ募金しているのか?」」と問いたくなります。

24時間テレビは寄付をギャラに充てているわけではない

私の理解では、そもそも24時間テレビの出演者のギャラはCMからの収入で補われていて、寄付金から出ているわけではありません。

そして、この番組はこれらの芸能人たちの名声を使ってより多くの寄付を集めているわけです。

誰も知らない素人の人たちばかりがCM無しのテレビにボランティアで出演して、「寄付をください」とやって一体いくら集まるのでしょうか?

大体、そんな番組を見る人がいますか?

集まった寄付で支援される人達は、「このお金はギャラを貰ってる芸能人たちの力で集められたものだから嬉しくない」などと言うでしょうか?

ギャラが高かろうとなんだろうと、芸能人に出演してもらって、よりたくさんのお金を集めてくれたほうが支援される側としても嬉しいに決まっています。

チャリティでお金を稼ぐ人がいても大いに結構ではないですか。

CMを流したい企業が宣伝出来て、働いた人たちが適正な対価を貰って、さらに寄付によって誰かを救えるのであればみんながハッピーではないですか。

「高額なギャラを貰っている」などと批判している人たちはそうやって高い給料を貰っている人たちに対してみっともない嫉妬をしているだけです。

もしそうやって批判している彼らが有名人になってチャリティ番組に出演したら一体何人の人が、「チャリティーなのだから無料でやります」と言えるのでしょうか?

チャリティーだろうと組織の運営にはお金がかかる

私が今住んでいるオーストラリアにもたくさんのチャリティー関連の非営利組織が存在します。

実を言うと、私が今働いている会社もそういった非営利組織の一つです。

当然ですが収入は寄付がかなり大きな割合を占めています。

これらの寄付のうちどれくらいの割合が実際の支援に使われると思いますか?

私の会社の寄付の使用用途の内訳を紹介しましょう。

まず寄付の10%は、人件費を含めた会社の運営に必要な経費に充てられます。

さらに寄付の20%は、広告宣伝費を含めた、寄付を集めるのに必要な経費に使われます。

そして残りの70%が実際の支援に使われています

このことは会社のサイトできちんと説明されています。

つまり、あなたが1万円寄付をしたとしたら7千円しか支援を受ける人たちに渡らないということです。

これを、「たったそれだけ?」「会社がたくさん取り過ぎじゃないの?」と思いますか?

「社員は全員ボランティアで働いて、寄付された全額を支援に充てるべき」だと思いますか?

でも、組織の運営にはものすごくお金がかかるものです。

まず、どの国や地域にどのような支援が必要なのか、それを調査して適切な支援を効率的に行うには相当な経験と知識が必要です。

それらの支援のことを宣伝してたくさんの寄付を集めるのには様々なマーケティングのテクニックや知識や経験が必要です。

道端で毎日適当に「寄付をお願いしまーす」と言っていれば必要な資金が集まると思ったら大間違いです。

チャリティーイベントをするのであればそれを企画、運営する知識を持った人材も必要です。

会社自体の運営では、会計やITなどを含めたインフラを専門とする人材も必要です。

これらを全部ボランティアで賄ってうまく運営していくなど到底無理な話です。

それぞれの分野のプロを雇って効率的に組織を運営しなければ本来の目的の支援さえおぼつかなくなるでしょう。

え? 「プロをボランティア(無償)で働かせろ」って?

それこそ無理な話です。

みんなそれぞれ自身や家族の生活があります。

彼らが本業でお金を稼ぎながら片手間でやってできるような支援などたかが知れています。

だから組織としては、それぞれの分野のプロを雇い、できるだけたくさんの寄付を効率良く集め、そこから支援に必要な資金を捻出し、そして助けが必要なところに効率的に支援を提供するのです。

ただ、非営利組織という性格上、多くの場合これらの組織の社員たちは(私も含めて)一般的な営利企業と比べて良い給料を貰っているわけではありません。

もしより良い給料を求めるのであれば営利企業に行くべきでしょう。

それでも彼らがその給料でも働いているというのはやはりその会社の存在意義や、「自分の仕事が世界の困っている人たちの役に立っている」という気持ちが多かれ少なかれあるからだと思います。

批判している人達はいずれにしても何もしない

日本人はとにかく、「チャリティー=ボランティア」「チャリティーで金を稼ぐのはおかしい」という考えの人が多いようですが、それはかなり偏った考えであると思います。

上で説明した通り、組織の運営にはたくさんのお金が必要になりますし、オーストラリアの人達はそのことを理解した上で寄付をしています。

例えばあなたが100万円をどこかの貧困に苦しんでいる国の人たちの支援に使いたいと思い、自分でそれを行おうとしたとしましょう。

旅費や調査費や滞在費などに使う費用を差し引いたらどれだけのお金が残るでしょうか?

きっとほとんど残らないか、マイナスになるでしょう。

例え費用を差し引いた後にお金が残ったとしても、そこから効果的な支援ができるかどうかはまた別の話です。

自分でできない以上、プロの組織に任せて、例えば1000円の寄付のうちの700円が効果的に支援に回されたらいいと思いませんか?

そして、残りの300円もそうやって社会の役に立っている組織やそこで働いている従業員のサポートだと思えば無駄ではないと思えませんか?

「チャリティーで働く人たちが無償で働いてないから寄付をする気が起きない」「働いている人たちが自分の善意の寄付の一部を給料として取るのは許せない」と批判する人もいるでしょう。

私の想像では、こういう、なんでも批判したがる人達は、例え出演者たちがノーギャラで働こうとも寄付をしないでしょう。

彼らは単に、たくさんのギャラを貰っている出演者に嫉妬して批判しているだけなのですから。

 

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アンチ・ブラック企業ブロガー