実践的な英語力を身に付ける方法?

日本人は昔も今も英語を話すのが苦手ですね。

オーストラリアに長く住んでいるのに私も未だに英語が得意とは言えません。

そんなわけで日本では、「なぜ日本人は学校で英語を何年も習っているのに話せるようにならないのか?」というような本やネットの記事をたくさん見かけます。

~スタバで英会話の練習?~

最近私が見つけた以下の記事もそのような、「英語が話せない日本人のために」という趣旨のものなのですが、面白いのは、「スタバで英会話の練習ができる」と主張しているところです。

私は最初、「スタバにいる外国人旅行客などに話しかけるのかな?」と思って読み始めましたが、その筆者が勧めている方法はそんな私の予想の遥か上を行く方法でした。

「スタバ」が英語を学ぶ人に最高の場所なワケ

実は、スタバは私にとっても格好の英語力を試す場所でした。英語が少し話せるようになったと思い始めた頃、それでもいきなり外国人と会話するというのには少し抵抗感がありました。もし、言われたことがわからなかったら? 会話が弾まなかったらどうしよう? そんな不安があったのです。

その点、スタバでは店員に一方的に注文するだけなので、このプレッシャーが少し減ります。また、自分がいつも頼んでいるものを英語にして注文するだけなので、そこまでハードルも高くありません。これこそ、まさに英語ビギナーには理想的な練習場所なわけです。

私も、日本へ出張に来るたびにアジア系アメリカ人のふりをして英語で頼んでいます(笑)。

なんと、日本人の店員相手に英語で注文して練習するということです!

なんか、抵抗ありますね・・・いろんな意味で私にはちょっと無理そうです(笑)

~日本の英語教育に抜けている大切なもの~

そうは言っても、私はこの筆者の記事を馬鹿にしたり批判したりするつもりで紹介したわけではありません。

色々と考えてみたのですが、日本の英語教育では大抵、自分の意見を発信する力を養う箇所がすっぽり抜けていると思うのです。

考えを発信するというのは、「自分の意見を持ちなさい」という意味では無く(自分の意見が無ければ何も発言できないので、結局自分の意見は必要になるわけですが)、発言をすることと、文章を書くことです。

日本では、「英語の試験といえばTOEIC」と言っても言い過ぎではない程やたらともてはやされていますが、一体なぜ日本でこれほどまでにTOEICが評価されているのか私には理解できません。

TOEICはリスニングとリーディングだけなので情報を受け取る能力しかテストしません。

日本ではなぜかTOEICの点数が英語力の証として評価されることが多いですが、私個人的には実践ではほとんど役に立たないと思っています。

「いや、俺はTOEICは900点台だし、英語でのミュニケーションも問題なく取れる」と言う人ももちろんいるでしょう。

しかし、総合的な英語の能力が高い人がTOEICで高い点を取ることはあっても、TOEICで点を取ることだけが目的で勉強をしている人が英語で流暢にコミュニケーションを取れるとは到底考えられません。

「スピーキングとライティングがほとんど問われない」というのは日本の学校の英語教育にも当てはまることです。

「日本の学校の英語教育は使える英語力を身に着けさせないで、日本人を海外に行かせないための陰謀だ」などと言う人がいますが、そんな話もあながち冗談では無さそうな気がしてしまいます。

「英語を読むことができれば書けるんじゃないの?」とか、「聞くことが出来たら話すことも出来るんじゃないの?」と思う人もいるかもしれませんが、例え相手が言っていることを理解できたとしても自分が発言する時に同じような言い回しが出来るかというと全然そんなことはないのです。

私自身も、他の人が言うことや文章などを理解しても、実際に自分が書いたり言ったりするときにはやはり英語を第二言語として習った人のような言い回しになってしまうのです。

それではどのようにすればネイティブのような言い方や書き方を身に付けられるのでしょうか?

それは、誰かが使った言葉や使い回しを覚えて、それを自分で実際に使うことです。

特にスピーキングの場合は場慣れも必要なので、積極的にネイティブの人達のモノマネをしながら会話に慣れていくのが一番の方法なのです。

~モノマネ~

私の日本人の知り合いにオーストラリアアクセントの英語(オージーイングリッシュ)を話す女性がいます。

彼女の英語は文法的にはかなりブロークンなようですが、発音は初めて会うオーストラリア人が聞くとびっくりして、「オージーイングリッシュだねー」と笑い出す人もいるくらいです。

子供の頃からオーストラリアで育ったというのならばそれだけ英語が上達した理由は分かるのですが、彼女がオーストラリアに来たのは20台の後半になってからです。

実は彼女は最初の頃はちょっとした会話もできない程の英語力だったそうです。

どうやってそんな発音ができるようになったのかを聞いたところ、オーストラリア人の話し方や口の動かし方を常に見て徹底的に真似をしたということでした。

そして、話し方だけでなく身振り手振りまでコピーするようにしたそうです。

あまりにも人の真似をし続け過ぎたせいで、元の自分がどのような身振りや手振りで話していたか忘れてしまったと言っていました。

大人になってから別の言語を本格的に身に着けようと思ったら並大抵の努力では身に付きません。

よく、「海外に数年住んでいました」などと聞くと、「それじゃ英語はペラペラでしょ?」なんて言う人がいますが、とんでもありません。

何十年海外に住んでいようが努力しない人の英語力は全く上がりません。

別の知り合いでオーストラリアに30年以上住んでいる人がいますが、驚くべきことにその人の英語は、「日本にいる英語が話せない日本人よりはマシ」という程度です。

繰り返しますが、海外に出たというだけでは英語は上達しないのです。

血の滲むような努力をした人だけがネイティブにも匹敵する程の英語力を得られるのです。

~上達しようと思ったら行動あるのみ~

さて、上記の東洋経済オンラインの記事のコメント欄には、「店員に迷惑」とか、「意味がない」などという批判のコメントで溢れかえっていましたが、これまで説明したとおり、スピーキングを伸ばすためには自分が話さないことには絶対に上達しないのです。

そういう意味ではスタバでの会話もほんの少しかもしれませんが、「場慣れをする」というくらいの効果はあると思います。

少なくとも何もしていない場合と比べたら、海外のスタバに行って注文する時によりスムーズに注文できるようになるでしょう。

日本のスタバでは店員が日本人なので、相手の言い回しを真似て身に付けるという方法は使えませんが。

記事のコメント欄で、ああでもないこうでもないと批判するのは別に良いと思います。

しかし、そうやって批判している人達のうち何人が他の方法で積極的に英会話力を伸ばそうとしているでしょうか?

ほとんどの人は批判するだけで何もしていないのではないかと思います。

そんな人達と比べたら、スタバで少しでも話そうという人のほうが私ははるかに良いと思います。

誰かの何かのアイディアや意見を聞いても批判や否定的な意見ばかりを言うだけで、実際にはなにもしないような人達は結局は何も得ることは出来ないのですから。