海外で「人生で初めて救急車を呼んだ」ときの体験談

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私は幸いなことに今までほとんど救急車とは縁が無い人生を送ってきました。

唯一あったのは、子供の頃に祖父が倒れて病院に行く時に親と一緒に乗った時だけです。

もう随分と昔のことですが、道が悪かったせいで乗り心地が悪く、途中で気分が悪くなってしまったのを覚えています。

そういうわけで自分自身が救急車にお世話になったことも、自分で救急車を呼んだことも今までの人生で一度もありませんでした。

救急車を呼ぶ!

実はこれはもう3年くらい前の話なのですが、私の妻が夜にある症状で体調が悪くなり暫く我慢していたものの、「もう無理!救急車呼んで!」という状態になりました。

日本でさえ救急車を呼んだことがないのにまさかオーストラリアでかけることになるとは・・・

きっと多くの人は119番や110番に電話をするときは結構緊張するのではないかと思います。

私もそうでした。

しかもこの緊急事態に英語で事情を説明しないとならないということで、さらに緊張していたような気がしますが、私も必死だったので実はあまり良くは覚えていません。

私も必死だったのであまり良くは覚えていないのですが・・・

すぐに出たオペレーターはまず「警察か救急のどちらですか?」と聞いてきました。

ちなみに、オーストラリアでは緊急の番号は「000」で、警察も救急も消防も全部同じです。

パニックになっている人が一番かけやすい番号が、「同じ番号を三回押すこと」ということが理由らしいです。

そう考えると、日本は警察と救急で番号を分けている上に、110番と119番と少し覚えにくい数字を使っている理由はどういったものなのでしょうか?

さて、さすがにオペレーターは手慣れたもので、私から症状を聞くとすぐに応急的な対処法を教えてくれ、同時に救急車も呼んでくれました。

私も妻もパニック状態だったのですが、オペレーターと話しただけでも結構落ち着くことが出来ました。

考えてみると、オペレーターの人は救急にも犯罪にも火事にも即座に適切な行動をアドバイスしないとならないのでとても大変な仕事だと思いますし、それができるのは尊敬してしまいます。

救急車到着。私は置き去りに。

それから待つこと10分程度で救急車が到着し、二人の救急隊員が来てくれました。

彼らは血圧などの簡単なチェックを手早くした後、受け入れが可能な病院を探してくれました。

彼らは終始「余裕」といった感じの態度でした。

もっと大変な現場に日々遭遇する彼らにとっては、きっと私の妻の症状などは全然大したことはなかったのだと思います。

一人の隊員は私の1歳の娘を見て「かわいいねー」などと言っていました。

このあたりはさすがオーストラリア人という感じです。

私などはそれまでは「これからどうなるのだろう?」と心配な気持ちだったのですが、なんだか拍子抜けしてしまったのを覚えています。

そして救急車は妻だけを乗せて病院に行ってしまいました笑

あまりにも当然のように妻だけを乗せて「それじゃ○○病院に行くから後から来てね」と言われたので「オッケー」とだけしか言えなかったのですが、こちらでは付き添いはしないのが普通なのかもしれません。

そして後から車で病院に着いた私は妻と一緒に順番を待っていたのですが、他にも患者がたくさん待っている上に、後から後から新しい患者が次々と到着していました。

妻の場合は緊急を要しないと判断されたため、後から来るもっと深刻な容態の人達にどんどん順番を追い越されていきました。

夜の救急外来など好きな人はいないと思いますが、事故に遭ったらしき人や、ベッドに横たわったままどこか別の国の言葉でずーっと同じ言葉を繰り返しているお婆さんなどがいたりして、とても気が滅入ってしまいました。

そして、4時間くらい待ったところで妻がしびれを切らし、「少し良くなったと思うし、いつ順番が来るかわからないし、ここに長くいると逆に気分が悪くなりそう」と言ってきたので、受付でキャンセルをしてもらってそのまま家に帰ってきてしまいました。

オーストラリアの救急車は滅茶苦茶高い

ところで、救急車で日本と決定的に違うところは、オーストラリアでは救急車は全て有料ということです。

しかも滅茶苦茶高いです。

民間の健康保険に加入している人は普通はその保険が全額カバーしてくれます。

しかし、こういった民間の保険をかけていない人も結構いるようです。

オーストラリアにも日本の国民健康保険に当たるものはありますが、この国民健康保険は救急車の費用は一切払ってくれません。

昔、私の知り合いから聞いた話しですが、彼の友達が大怪我をした時に救急車を呼ぼうとしている周りの人に対して「保険に入ってないから、頼むから救急車は呼ばないでくれ」と頼んだらしいです。

大怪我をしていても救急車は呼びたくないというのはよほどお金が惜しかったのでしょう。

日本では大した症状でもないのに無料なのをいいことにタクシー代わりに救急車を呼ぶ人がたくさんいて問題になっているほどなので、有料にしてはどうかという議論もあります。

しかし、この知り合いの友達のように「お金がないから呼びたくない」と言って命に関わるようなことになるのも問題でしょう。

何か、中間地点のようないい解決方法はないものでしょうか?

ちなみに、私の妻の時も後日かなりの額の請求書が届きました。

幸い私たちは民間の保険に入っていたのでその保険が全額カバーしてくれたのですが。

オーストラリアの救急車料金

ちなみに、救急車にかかる料金は州によってかなり異なり、毎年改定されているようです。

試しにオーストラリアの3つの州の現在の料金について調べてみました。

首都があるAustralian Capital Territory (ACT)では918ドル。

シドニーがあるNew South Wales (NSW)では最初に349ドルがかかり、さらに病院まで1キロごとに3.15ドル。
(最初の349ドルは初乗り運賃ということですね)

メルボルンがあるVictoria (VIC)では1174ドル。

救急車などまず呼ぶことはないので、保険などいらないと考えている人は多いかもしれませんが、これだけの出費があるかもしれないと考えると何も対策をしないのは少しリスクが大きいような気がします。

先にも述べたとおり、いざという時にお金のことが気になって救急車を呼ぶのに躊躇するのも怖い気がします。

後日談

ところで、妻は救急車内で何回か採血をしたらしいのですが、かかりつけの医者がその結果について何回か病院に問い合わせたもののウンともスンとも言ってこず、「何も言ってこないということは正常だったのでしょう」ということで終わってしました。

このあたりのいい加減さもさすがオーストラリアという感じです。

あと、どうでも良いことですが、この事件から数日経ってから「何時ころに電話したんだっけ?」と思い調べようとしたのですが、携帯の履歴にはその通話記録が全く残っていませんでした。

もしかしたら履歴から間違えてかけないようになっているのかもしれませんね。

日本でも110番や119番は通話履歴には残らないのでしょうか?

以上、中々体験できない(できればしたくないですが)海外でのエマージェンシーコール体験記でした。

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アンチ・ブラック企業ブロガー