【時代錯誤】年功序列とか役職だけで人間的に偉いと勘違いとか。日本のアホな習慣の弊害について。

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日本では未だに年功序列や役職による上下関係が蔓延っているようです。

16年間で最大787万人減少:「いつまでも自分は偉いと勘違いしてほしくない!」 老害シニアが生む摩擦 (1/4) – ITmedia ビジネスオンライン

この記事では再雇用された元部長の男性の横柄な態度に辟易した社員の話が書かれています。

「おい、コーヒーがないぞ」

東京都内の大手金融機関で営業部門をサポートする部署に籍を置く女性(28)が、その命令口調にいらだちを覚えない日はない。声の主は、60代の男性社員。昨春の退職後に再雇用され、女性と机を並べるようになった。数十人の部下を従えていた部長経験者だ。

女性は一般職。男性は雑務をこなすため雇われているが、部長時代の習慣が抜けきらず指示を出すばかりだ。「この書類を運んどいてくれ」「コピー用紙、切れてるぞ」。女性が代わって働いている間、インターネットで趣味の旅行サイトを眺めていたり、ふんぞり返って読書にふけっていたりすることも多い。

「自分でやってよ!」。いつも心の中でこう叫んでいる。たまりかねて相談した40代の上司も大先輩である男性には及び腰だ。「『老害』という言葉の意味を痛感した。いつまでも自分は偉いと勘違いしてほしくない」。女性は語気を強めて訴える。

現代の若い人たちにとってはこの上下関係ほど「ウザイ」ものはないでしょう。

日本人は子供の頃から上下関係が基本の社会で育っていきます。

学校に通っているときは学年が違えば「先輩」「後輩」があり、運動系の部活にでも入ろうものなら先輩の言うことは「絶対」です。

そして社会人になっても先輩後輩の関係があり、さらには役職による上下関係まで付いてきます。

もちろん、中にはこのような上下関係が好きな人もいます。
上の人と話しているときはペコペコと媚び、下の人間と話しているときは偉そうにするのが大好きな人は実は私の周りにもいます。

私にはこのような人間関係が好きな人が理解できませんが、だからこそ日本が合わず海外に出てしまったのかもしれません。

下積みという名の雑用

日本の学校の部活動では1年生はまずほとんどといっていい程「下積み期間」があり、例えばテニス部や野球部では技術を上げるのとは全く関係のない「ボール拾い」や「掃除」など様々な「どうでもいいこと」をさせられます。

会社に入れば今度は「朝20分前に出社して先輩の机の掃除しなければならない」などという意味のないルールがあったり、さらには「お茶汲み」とか「コピー取り」などをさせられます。

日本ではやたらとこういった「みんな下積みをして苦労をして一人前になっていくものだ」などというような全く理論的ではない思想がまかり通っています。

一体、「お茶汲み」や「掃除」や「コピー取り」のどこが一人前になるのに必要なのでしょうか?

こういったことをせっかく採用した有能な新入社員にやらせるのは無駄以外の何物でもありません。

え?新入社員だから有能ではない?

人事がきちんと採用試験を通しているのですから有能なはずですよね?
無能な人を取る人事はいないでしょうから。

日本では「若い時の苦労は買ってでもしろ」などという言葉があります。

きちんと仕事に関係した事柄で苦労するなら良いですが、こんな雑用で苦労するのは何の意味もありません。

会社にとっては人材の無駄遣いです。
そして社員にとっては本来ならその期間も技術や経験を身に付けられたはずなのにそのような雑用をさせられるのは時間の無駄でしかありません。

もしその雑用をしていた期間、技術を身に着けていたらそれは自分の財産になり転職の時やそれ以降の人生で役に立つ可能性がありますが、コピー取りなどをしていても全く何も身に付かず役にも立ちません。

つまり会社に人生の貴重な時間を無駄にさせられているのです。

こういうことを言うと、「給料をもらっているのだから文句を言わずに言われたことをやれ」という人が必ずいるでしょう。

ここで私の以前の記事(「帰りたい!」でも「帰れない」-なぜ自分の仕事が終わっても帰れない?)でも書いた「職務無制限」の問題が出てくるわけですが、日本の会社もいい加減きちんと採用時の職務を明確にして採用するべきです。
そうでなければ何時まで経ってもこのような問題はなくならないでしょう。

オーストラリアでもし日本の会社のように自分の職務とは関係のない雑務をさせられ続けたら殆どの人は「時間の無駄」とばかりにさっさと他の会社に行ってしまうでしょう。

オーストラリアでは雑用にもそれをする人が決められている

オーストラリアでは新人だろうと誰だろうとこのような「下積みから始める」などという非効率極まりない習慣はありません。
雑用はきちんとそのための仕事を割り当てられている人がやります。

例えば私がいる会社ではコピー取りなどは大した枚数でもなけれ役職など関係なく自分達でやりますし、大量にあるときはきちんとそのマネージャをサポートする職務の人がやります。

上記の日本の元部長のように、特にやることがないのに偉そうに人に命令をして自分では何もやらないという人は見たことがありません。

お客さんが来てコーヒーなどを出す必要があるときでも大抵みんな自分たちで用意してお客さんに出します。

私が就活をしていた時も面接に行くと大抵は面接をする人が「飲み物はいりますか?」と聞いてきて、お願いするとその人が作って持ってきてくれました。

もしたくさんのお客さんが来るときはケータリング業者に頼んでコーヒーやサンドイッチなどを注文するのでそういった雑用を会社の人がする必要もありません。

清掃だって同じです。

会社は清掃会社と契約していて毎晩その会社の人が来て掃除してくれますし、私の会社では冷蔵庫なども定期的にそういった会社が掃除をしてくれています。

このように明確にそれぞれがやる仕事が決められているので、自分の仕事以外の仕事をする必要など一切ありません。

日本のように「女性だから」などという理由でお茶汲みなどさせたら訴えられるレベルです。

またオーストラリアでは日本のように「年齢が上だから」」とか「役職が上だから」と言った理由で前述の記事の中の元部長のように威張り散らしたりすることはまずありません。

こちらでは「役職」はあくまでもそれぞれがこなす仕事や責務を表しているだけに過ぎません。

マネージャは部下の管理をし、部下はマネージャから与えられた仕事をするだけです。
その中において威張ったり、謙遜したりしなければならない必要性はありません。

会社の外ではもちろん会社内においても上司に対して謙遜したり腰を低くして接する必要はありません。

日本では役職や年齢が基本になっているのがこのような問題が出てくる原因になっていますが、それに対してオーストラリアの会社では「人間として平等」という考えが基本にあると思います。

だから平社員だろうと役職者だろうと基本的に平等に話をして冗談を言い合っても問題がないのです。

上下関係を生むもう一つの原因

オーストラリアで日本のような上下関係を意識することが少ないもう一つの理由は「言葉」にあると思います。

日本語には尊敬語やら謙譲語やらいった敬語が存在するので、自然と上の人が偉いという雰囲気になりますが、英語には上の人に使わなければならない「敬語」のような言葉は基本的には存在しないので上司と話していても同僚と話しているのと同じ調子で話せます。(さすがに友達との間だけ使うようなあまりにも砕けた調子では話せませんがそれは相手も同じです)

オーストラリアの職場でももちろん「好かれている人」「嫌われている人」が存在しますが、少なくとも日本のような上下関係からくる横柄な態度が原因のものは日本よりも圧倒的に少ないはずです。

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かわずん
アンチ・ブラック企業ブロガー