長時間労働が生産性を高めると未だに信じている日本企業はいずれ衰退する

少し前にTwitterを始めネットで話題になっていたのが、「居眠りさせないオフィス」です。

居眠りさせないオフィス開発へ まぶた監視→室温下げる:朝日新聞デジタル

 システムの仕組みは、こうだ。まずはパソコンの画面にカメラをつけるなどして、働き手のまぶたの動きを追う。まぶたの動き方に変化が出れば、眠気におそわれ始めたと判断。部屋のエアコンの設定温度を一時的に数度下げて働き手に刺激を与え、目覚めを促す。

NECは得意の顔認証技術を生かし、まぶたの動きを追う技術を開発する。まぶたの動きの分析には人工知能(AI)を使う。

ダイキンはエアコンを制御する技術を担当し、眠気を感じた働き手だけに風をあてるエアコンの開発も検討する。

まぶたの動きは記録するが、だれのデータか特定できないようにするという。「勤務態度の監視には使えないようにする」(NEC広報)としている。

両社は16年から、生産性の向上につながるオフィスの共同研究を開始。社員に単純な計算を続けさせて眠くさせ、部屋の気温や明るさ、においなどを変えると眠気が減るかどうかを調べてきた。55人分のデータの分析から、部屋の温度を下げるのが最も効果的だとわかったという。

NECとダイキンという大企業が顔認証技術やらAIやらピンポイントで風を当てる技術やら、その他様々な調査を時間をかけて行って、「作ったものがこれかよ!」と突っ込まざるを得ない製品です。

そして、上のツイートをされた新田さんが指摘しているもう一つの製品はこれです。

笑顔なら出勤登録OK イー・カムトゥルーが出退勤管理システム:どうしん電子版(北海道新聞)

 新しい出退勤管理システムを搭載したタブレット端末の画面に自分のIDを打ち込むと、端末のカメラが作動し、顔写真を撮影。ID登録している人物と同一かどうかを確認するとともに、口角が上がっているかなどの表情の要素から、笑顔かどうかを判定する機能を持たせた。

「笑顔度」は数値で表示され、値が低いと「笑顔度が規定値より不足しています」との表示が出て、出勤の登録ができない。再びカメラの前で、しっかり笑顔を作ることが求められる。

なんなのこれ?バカなの?(笑)

あまりの子供じみた発想に笑うに笑えません。

この二つの製品の話、誰かオーストラリア人の知り合いに話してみようかな~。まあ、反応は想像が付くけど。

オーストラリアだったら人権問題に発展しかねませんよ、これ。

まあ、こんなバカな製品を開発する企業はオーストラリアには無いのでそんな心配は無用なわけですが。

なぜこうも日本の企業は小手先ばかりの幼稚な思考やテクニックを好むか理解に苦しみます。

新田さんが言われている通り、どう考えても「充分な睡眠が確保できる業務設計にし、仮眠もとらせ、自然に笑顔になる職場にするのが先」ですよ。

長時間働かせても生産性は上がらない

「日本は海外に比べてなぜ生産性が低いのか?」みたいな議論はネットやニュースでよく見かけますが、長時間働かせても生産性は高くならないことはもう誰だって気付いているはずです。

週50時間以上働かせても意味がないという研究結果もちゃんとあります。

週50時間以上働いても、仕事の成果は変わらない | ライフハッカー[日本版]

スタンフォード大学のある調査で、1週間の労働時間が50時間を超えてしまうと、1時間当たりの労働生産性が急激に低下し、55時間以上になるとさらに悪化し、もはやこれ以上働いていても無意味という結果が明らかになりました。これは実際その通りで、週に70時間以上働いていても、55時間の人と比べた仕事の成果は同じなのです。

労働時間が週50時間を超えると生産性が下がり、55時間に達するとほぼ完全にストップしてしまいます。最終的に、脳と身体は単純にその仕事量に対処できなくなるのです。

週50時間と言うと、一日8時間、週5日間が基本の労働時間だとすると、残りはたった10時間です。

完全週休二日にすると、平日の平均残業時間の限度は2時間まで

これを超えない企業は日本にどれくらいあるのか知りませんが、恐らくそれ以上やっている企業のほうが多いのではないでしょうか?

まあ、私は1分だって残業なんてしたくありませんし、しませんけど(笑)

トレンドは労働時間削減

「長時間の労働は効率的ではない」と世界的にも認識され始めているのではないかと思わせるのが以下の、週休3日制の導入を検討しているニュージーランド企業のニュースです。

CNN.co.jp : NZ企業、週休3日制を試験運用 「大成功」で本格導入を検討

ニュージーランドの企業がこのほど、週休3日制を試験運用したところ、生産性やワーク・ライフ・バランスの向上や、ストレスの低減がみられるなど大きな成果が見られた。今回試験運用を行った企業は、週休3日制の本格的な導入を検討している。

週休3日制の試験運用を行ったのは、遺書作成や遺産管理のサービスを提供している「パーペチュアル・ガーディアン」。従業員240人超を対象に、賃金は週休2日制のまま、3月初めから4月末までの期間に週休3日制の運用を行った。運用については社外の研究者が主導した。

昨年後半に行われた調査では、ワーク・ライフ・バランスの管理が出来ていると感じている回答者の割合は54%だった。今回の試験運用後は、この割合が78%に上昇した。

ストレスレベルについても約7%減少した。チームの取り組みを計測する指標は平均して20%上昇した。

どうですか?

「残業削減」どころか、週休3日ですよ。

なにより素晴らしいのが、週休3日で生産性が上がったということです。

社員のストレスも低くなって、会社も社員もWin-winじゃないですか。

上記のスタンフォード大学の研究結果にしろ、ニュージーランドの企業の成果にしろ、労働時間を減らすことが会社にも従業員にも良いことが分かったわけです。

未だに日本企業は・・・

それなのに!未だに一日でこなし切れないような量の仕事を与え、社員を酷使している日本の企業はなんなのか?

日本の企業が切実に欲しがっている、「生産性が上がる方法」が分かっているというのに。

日本の企業はこういう調査結果や世界の潮流を知らないのか?

それとも、知識としては知っているけれど、理解できないアホなのか?

従業員に長時間労働を強い、ひと時の眠気も許さず働かせ、笑顔まで強要する日本のブラック企業。

遅刻は1分でも許さず、むしろ10分以上余裕を持って出社しろなどと言う割には退社時間は「定時?何それ?」状態の残業させ放題。

その他、パワハラ、セクハラ、マタハラ、過労死、うつ病などなど。

こんな話を聞いて、会社に奴隷のごとく使われる社会人になるのが嫌な若い人が益々増えていくでしょうね。

そして、ブロガーやユーチューバーやその他の会社に囚われない新しい稼ぎ方に憧れる人が増えていくでしょう。

まあ、これはこれでいいのかもしれませんね。

そうやって人材が企業に流れなくなれば、ブラックな会社はどんどん潰れていくでしょうからね。

彼らは自分自身の首を絞めているというわけです。

勝手に自滅してくれれば、これほど簡単なことはないですね。

ブラック企業は、世のため人のため、心置きなくどんどん潰れてください(笑)

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