「日本の生活保護の条件は厳しい」とオーストラリアの生活支援制度と比較して思うワケ

こういうのを見ると、行政の支援が本当に必要な人に行き届いていない気がしますね。

生活保護の不正受給の問題があってから、保護を受けるためのチェックがさらに厳しくなったのかもしれませんが、それでもこうやって自殺まで追い込まれる人が出てくるのでは支援の意味が無く、基準が厳しすぎると言わざるを得ません。

オーストラリアの生活支援は?

上のツイート内で私がこのブログの記事へのリンクを貼っていますが、その記事の中で書いた通り、私はオーストラリアでリストラされて失業したときには政府が職探しとお金の面でかなりのサポートをしてくれました

この場合、日本と比べるのであれば生活保護ではなく失業保険と比べるべきかもしれませんが、まずは支援全般の話ということで、私の体験談を書いていきたいと思います。

私はその時は独身で子供もいませんでしたし貯金もかなりあったので、貰っていた額は大体月に10万円程度だったと思います。

その後、無事に仕事も決まって7年程度働いたのですが、子供が2人できて、「子供が小さいうちにもっと一緒の時間を過ごしたい!」「会社で働く時間が無駄だから脱サラしたい!」という思いもあり、去年退職しました。

私の妻は小さいビジネスをやっていて、一週間の半分くらい働いています。

私も妻も、「たくさんお金を使って豪華な生活をする」という事にはあまり興味が無く、大してお金を使わないので、妻の収入だけで十分生活していけます。

家が持ち家だというのも大きいですが。

そういう計算の元で退職して、現在のところ私は仕事をしていません。

オーストラリアでは収入が低い家庭に対して、その資産額や収入に応じて給付金が出るので、税務署に新しい収入額などを申告したところ、あちらから電話がかかってきました。

質問されたのは、「なぜ収入がこんなに減ったのか」ということ。

まあ、正直に、「まだ子供が小さいので、今のうちに一緒に過ごしておきたいから仕事辞めました」と言ったら、「それなら低収入の人向けのサポートの他に、育児サポートでも給付が受けられますよ」とご丁寧に教えてくれました。

失業と言うより、自分でそういう生活がしたくて辞めたのに、さらにたくさんお金をくれるとは。ありがたや~(笑)

この育児サポート、”Parenging payment”と呼ばれているもので、一番下の子供が6歳になるまで受けられるサポートです。

ちなみに、6歳以上になってもまた別の制度があり、確か18歳まで何かしらの支援が受けられるはずです。

そんなわけでうちは一ヵ月で約17万円ものお金を受け取ることになりました。

さらに、電車などの公共交通機関の料金が半額、光熱費は17%割引き、医療費、薬代の大幅割引きなど、ものすごい恩恵を受けています。

子供が通っている幼稚園もほとんど無料になりました。

さらには、動物園や水族館などにも割引で行けます。

もう、生活が超楽です(笑)

サポートの申請をして許可が下りるまでに、資産の証明など様々な書類を提出したりしなければならず、これが中々大変なのですが、それをするだけの価値は十分にありますね。

失業中にサポートを受けていた時は、きちんと就職活動をしているかなどを定期的に報告しなければなりませんでしたが、この育児サポートの場合は一切そういったことがありません。

育児のために仕事をしていないので、仕事を探す必要も無いのです。

先にも書いた通り、このサポートを受けるために資産のチェックをされるのですが、すごいのは、「持ち家の場合は家の値段は資産の計算に含まれない」ということです。

つまり、1億円とか2億円の家に住んでいたとしても、給付には影響されないということです。

すご過ぎませんか?

日本だったら大批判を受けそうですね(笑)

オーストラリアでもきっと不公平だと思っている人はいるでしょうけど。

私も、そんな豪邸に住んでいて給付を受けている人がいたら、「ちょっとおかしいんじゃないか」と思うと思います。

ちなみに、賃貸に住んでいる場合は、ある程度の金額が給付金に上乗せされるようになっています。

そうそう、車は資産としてカウントされるので、高い車に乗っている場合は給付額に影響します。

こういった資産を合計していくらになるかを計算し、その額に応じて給付額が決まります。

もちろん、持ち家以外の資産総額が大きければ給付は受けられません。

税金が高いから福祉が良いのか?

こういう話をすると、「でも税金を比べないと比較はできないでしょ」「きっとすごく高い税率なんでしょ?」と言う人が必ず出てくるわけですが、それではオーストラリアが日本と比べて税金が高いかどうかというと・・・

うーん、分かりません(笑)

日本で所得に対して取られる税金というと、ぱっと思いつくだけでも、失業保険、健康保険、厚生年金、住民税などなど、とにかく色々な種類の税金がありますし、これらの金額がそれぞれの人の状況によって変わるので比較するのが難しいのです。

オーストラリアはサラリーマンの場合は例外はいくつかあるものの、基本的には累進課税方式の所得税が一つあり、そこに様々なサービスへの税金が含まれているという形です。

なので、失業保険や住民税を別に請求されるということはありません。(家を持っている場合、固定資産税のようなものはありますが)

気になる方のために、オーストラリアの所得税の税率を紹介しておきましょう。

Individual income tax rates | Australian Taxation Office

所得額税金
0 – $18,200無し
$18,201 – $37,000$18,200から1ドル増えるごとに19セント
$37,001 – $87,000$3,572プラス、収入が$37,000から1ドル増えるごとに32.5セント
$87,001 – $180,000$19,822プラス、収入が$87,000から1ドル増えるごとに37セント
$180,001 and over$54,232プラス、収入が$180,000から1ドル増えるごとに45セント

個人的には日本と比べてオーストラリアの税金が特に高いとは感じませんし、日本は税金をがっぽり取っていく割りには福祉のレベルが低いなと感じます。

日本で生活保護を貰える条件

日本で生活保護を貰うにはどんな条件を満たさないとならないのか?と思い、ちょっと調べてみたのですが、かなり厳しいですね。

条件が難しい生活保護によると、

  • 病気などで働けないため生活が出来ない
  • 年金が少なく生活費が足りない
  • 家賃が支払えず追い出されそう
  • 失業後、蓄えが無く生活が出来ない
  • 医療費が支払えず、医者にかかれない

また、援助が出来る身内や縁者がいるとダメで、家や車を持っていてもダメらしいですね。

資産を全て売却して、それで得た資金も底を付いて、いよいよ生きていけなくなってからでないと給付を受けられないということですね。

私は身内や縁者が援助しないとならないなんて義務はないと思うんですけどね。

それぞれの生活があるわけですし。

「身内はいるけど仲が悪いから連絡を取りたくないし、支援も受けたくない」という人もたくさんいると思うんですよ。

それが原因で生活保護を受けられないという人もたくさんいるのではないでしょうか?

「生活保護は最後のセーフティネットなのだから、死ぬギリギリになるまでは援助を期待するな」と言う気持ちも分からなくもありません。

でも、冒頭の例でもわかる通り、とにかく厳しすぎる気がしますし、そこまで落ちてしまったら次に仕事を見つけて自力で生活が出来るようになるのは至難の業ではないかと思います。

特に、「【レールから外れると人生終わり?】道から外れることを怖れる日本人と、何度でもやり直すオーストラリア人 」で書いたように、一度レールを外れたら這い上がるのが難しい日本では尚更です。

オーストラリアにだってもちろんホームレスはいますから、こういったセーフティネットから漏れる人というのはどうしても出てきます。

しかし、オーストラリアの制度を見る限り、そこまで落ちるまでにかなり寛容な保護制度が設けられていると感じます。

さらに言えば、私が受けている育児サポートのように、子供がいる家庭を支援する体制も整っています。

オーストラリアでは出生率が上がっていますが、このように子供を大事にする政策があってこそだと思います。

上の例のような、困窮から自殺をしようなどという人が少しでも減るように、ヨーロッパの国々や、オーストラリアなどの国をもう少し見習ったほうがいいと私は思いますね。

あと、少子化がどうとか言っている割には、日本では子供手当は子供一人で月1万円とかですよね?

一体、日本の国民が払っている税金はどこに行ってしまっているんでしょうね?

税金が高くなってもこういった支援制度がしっかりしていれば払い甲斐もあると思うのですが・・・

 

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