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民泊開業奮闘記

民泊開業奮闘記~指値で失敗

前回の公庫に行った話とは前後しますが、今回は不動産屋と値段の話をしてきた話です。

民泊開業奮闘記~公庫の面談に行って来た公庫の融資の申請に必要な書類や、面談について実体験を元に説明します。...

今までの簡単な経緯

まずはここまでの経緯を簡単に説明したいと思います。

私が民泊用に狙っている物件は住宅なので、それを旅館(民泊)として使うには旅館への用途変更をしないとなりません。

そこでまずは用途変更ができるかどうか確認するところから始めました。

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最初に図面を用意するところから始めて保健所や消防署と話し合い、やっと用途変更が出来そうな見込みが立ったのですが、ここまで2ヵ月近く費やしました。

そしてなんとか用途変更はできそうだという見込みが立ち始めた辺りで公庫に提出する損益計算書を作成し始めました。

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公庫へは物件の売り出し価格そのままの値段で融資を申請しました。

問題はこの後で、返済率を計算し、周りの家の相場から得た指値の金額は売り出し価格の40%引きという数字でした。

指値は話にならなかった

難しいだろうなとは思いつつも、不動産屋に行き、こちらの希望額を伝えました。

もちろん、数字の根拠を説明しました。

でも、「その金額では話にならないと思います」と即答されてしまいました。

まず、不動産屋によると値引きは10%程度が「常識」らしいです。

私としては元の値段が数字的な根拠がある物ならその常識内の指値でいいと思います。

でも、この物件の売値は数字が根拠というよりは「売り主の家への思い入れ」という感情的なものが根拠となっているようです。

思い入れが根拠では、例えば1千万の価値しかない物件に1億の値段を付ける事だってできます。

そして、指値の「常識」が10%なら9千万でしか買えないことになります。

ちょっとそれは違うでしょう?(笑)

でも、売り主が「思い入れがあるからその値段以下では売らない。思い入れを分かってくれる人にだけ売る」ということなら仕方がありません。

売り主がいくらの値段付をしようともそれは売り主の自由ですからね。

でも正直、私は今の売値ではまず売れないと思っています。

逆に言うと、私がその言い値で買ってしった場合、「事業が上手くいかず、売却したい」となった場合、売ることが出来ず大変なことになりかねません。

当たり前ですが、「思い入れ」には値段が付きませんし、それに乗ってしまうと今度は私が「思い入れがあるので高く買ってください」と泣きながら買い手を探す羽目になってしまいかねません。

こちらはきちんと数字を根拠にしているのですが、相手が全く違う尺度で値段を決めてきているので話し合いにもならないという状態になってしまいました。

ちなみに、不動産屋さんに「この値段は高いですよね?」と聞くとはっきりと「高いです」と言っていました(笑)

今後の戦略

とりあえずその物件はまだ売りに出されてからそれほど時間が経っていないので、今の時点で大幅な指値は無理でしょうというのが不動産屋さんの意見でした。

なので、不動産屋さんには長期戦で待ちますと伝えておきました。

ずっと売れなければさすがに売り主も値段を下げてくるでしょうから。

先にも書いた通り、今の値段ではまず買い手は現れないと私は考えてます。

買う人がいるとしたら私のような事業主ではなく、自宅向けの物件を探していて余程その物件が気に入ってお金がある人だと思います。

でも恐らくその地域に住みたいと思う人でそこまでお金を持っている人はいないと思います。

公庫の面談の前に指値の失敗が確定したので、面談をキャンセルしようかとも考えたのですが、結局、経緯を全て正直に話して、公庫から融資の許可が出たらその融資可能額を元にもう一度交渉してみるつもりで面談を受けました。

満額出てしまったら交渉できませんが(笑)

そういうわけで、今回の物件はとりあえずは保留で長期戦となりそうなので、他の物件を探し始めました。

最初に買う物件としては今回の物件はかなり高い金額だったので、もう少し安く始められる物件を探してみるつもりです。

そこで経験を積んで今回の物件に戻ってくるのがいいかもしれません。

今回の教訓

今回のことで失敗だったなと思うのは、最初に損益計算書を作るべきだったということです。

そうすれば指値の適正値が分かるり、それを元に先に値段交渉ができたわけです。

「まずは用途変更ができるか確認できないと始まらない」と考えて、値段交渉よりも先に旅館として使えるかの確認の作業を始めてしまったのは失敗でした。

値段交渉なんて用途変更と比べたら全然時間がかかりませんからさっさとやってしまえば良かったのです。

値段交渉を先延ばしにしたのは私の中で「ある程度指値が効くんじゃないか」と大した根拠もなく考えていたからというのがあります。

ここら辺も経験の浅さが出てしまいました。

ただ、今回の作業をしたことで、物件を旅館にするための知識や経験はかなり貯まったので、今後はもっとスムーズにできると思います。

今後も引き続き民泊物件を探していきたいと思います。