前回の記事では、民泊によさそうな物件を見つけ、旅館業として許可を得て運営していこうと決めるところまで書きました。
今回は金融機関からの融資の可能性を探っていった話です。
目次
融資の可能性は早めに聞いておくべき
スルガ銀行の一件以来、多くの銀行が不動産への融資の引き締めをしてきていることはみなさんご存知かと思います。
ちょっと前に、いま私が民泊用にと目をつけている戸建ての客付けを担当している不動産屋さんから、「いろいろな物件を見るのは構いませんが、融資の可能性を予め聞いておいた方がいいですよ。いざ買いたい物件が出てきたときに融資が引けないのでは元も子もありませんから」と言われました。
確かに彼の言う通りで、そもそも買える可能性のない客の相手をさせるのでは不動産屋にも申し訳ないと思っていたのですが、何となく腰が重くてこの点に関してはまだ行動に移せていませんでした。
そういうわけで、これをきっかけに融資が引けるのかを探ってみることにしました。
公庫は不動産への融資は完全停止している!?
銀行や公庫への融資の問い合わせは誰かの紹介であるほうがスムーズにいくし、有利な条件になることが多いということはネットの記事を始め、不動産投資系の本でもよく言われています。
私は既に顧問税理士を付けているので、まずは彼に「旅館業として物件を買って民泊を始めたいのですが、公庫にツテはありませんか?」的な質問をしてみました。
すると、「公庫に知り合いがいるので聞いておきます」と言ってくれ、滑り出しは上々でした。
しかし数日後その税理士から、
「旅館業にしても民泊にしても、借り入れをして不動産を取得するという時点で融資は通らない」
「スルガ銀行以来、公庫は不動産に対して一切の融資をストップしている」
という回答が来たことを伝えられました。
これはかなりショックです。
そこまで極端に不動産への融資が止められているなんて考えてもいませんでした。
ちょっと信じがたかった(信じたくなかった)ので、その担当者に直接聞いてもいいか税理士に聞いたところ、「聞いてもいいですが、まず回答は変わらないと思いますよ」と言われ、「そこまで言うのなら間違いないんだろうな」と聞くのを諦めました。
大家の会で聞いてみた
あまりにもショックだったので、私が所属している大家の会のライングループに「公庫は今不動産への融資を一切行ってないと言われました。ショック!」みたいな感じで投稿してみました。
すると、すぐに「そんなことは無いと思う」という声が上がりました。
- 数週間前に申し込んが、そんなことは言われずちゃんと審査してくれた。結局融資はしてもらわなかったけれど、良い案件があったらまた相談してほしいと言われた
- 少額だけど数か月前に融資を受けた友人がいる
- ちょうど融資申し込みをしに行ったついでに聞いてみたけど、不動産への融資を閉めているとか、新規は受け付けてないという話は一切無いと言われた
あれれ?
なんか私が税理士から聞いたことと全然違います。
「公庫は支店によって待遇が全然違ったりするらしいから、もしかして鹿児島だけがダメなのか?」などと色々悩みました。
そうこうしているうちに、大家の会の別の人が「公庫はドトールコーヒーに行くくらいの気軽さでフラッと聞きに行っていいですよ」と言ってくれたので気が楽になり、とりあえず自分で行って聞いてみることにしました。
行った時の話はまた後程書きます。
あと、さらに別の人が公庫向けに作った事業計画書と損益計算書をシェアしてくれました。
これが「こんなの無料でシェアしていいの?」というくらい良くできていて、感心してしまいました。
大家の会については以下の記事でも触れていますが、不動産投資の初心者は自分に合う会を見つけて参加しておくことを強くお勧めします。
信金に聞いてみた
以前、創業し立ての法人で銀行口座を開いた記事↓で書きましたが、その時に力になってくれた地元の信金の担当者に連絡を取ってみたところすぐに来てくれることになったので、公庫に行く前に信金の担当者に会うことになりました。
彼は以前、「アパートへの融資はかなり難しくなっていますが、戸建てはまだ行けますよ」と言っていたので、可能性は結構ありそうだと踏んでいました。
まずは上で書いた、大家の会の人がシェアしてくれた事業計画書を元にして大急ぎでその物件の計画書を作りました。
信金の担当者が来てすぐにその計画書を渡したところ「いきなりここまで作ってくる人は見たことがない」とかなり感心してくれていました。
まずは本気度が伝わったという意味で、頑張って急いで作って良かったと思います。
そして肝心の融資についてですが、私の物件が戸建てである上に、賃貸ではなく旅館業だということで、その場で毎月の返済額の計算をしたり、かなり積極的に考えてくれているようでした。
もちろん、担当者レベルでは感触が良かったのに上で否決されたということはよくあることだと思うので、今の時点では融資確定からは程遠いわけですが、それでも公庫のように「門前払い」のような話ではなかったというだけで安心しました。
この件については「とりあえず損益計算書を作ったらまた連絡をしてください」ということになりました。
今回のまとめ
融資が決まるまでこの話は続きの記事を書いていきますが、とりあえず今回のポイントをまとめておきます。
- 金融機関への融資の相談は紹介者経由であることに越したことは無いので、紹介してくれそうな人を探してみる。税理士、同じ大家業の知り合い、周りの親しい人など。
- 誰かから「無理」と言われても自分自身で直接確認したり別の人に聞いてみたりする。
- 大家の会はとても心強い!
- 地元の人や企業を応援してくれる信金という存在はとてもありがたい
今回のところは以上です。