民泊開業奮闘記

民泊開業奮闘記~税理士に事業計画書と損益計算書のチェックをしてもらった話


以前の記事「民泊開業奮闘記~融資の可能性を探る(2)~公庫と旅館組合の話」で書きましたが、生活衛生営業指導センターで勧められた税理士のコンサルティングに行って来たので今回はその話を書こうと思います。

生活衛生営業指導センターとは?

生活衛生営業指導センターというのは全国にある公益財団法人で、旅館業、飲食業や理容業などを始めとした様々な業種に対して色々なサポートを行っているところです。

正直、私も詳しくは分かってませんが、旅館業についての幅広い相談に乗ってもらえるというだけで私には十分です。

今まで「生活衛生営業指導センター」などという名前も聞いたことが無かったのですが、公庫で旅館業に対しての融資について聞きに行ったら「まずは生活衛生営業指導センターに相談に行ってみてください」と言われて行ったのが事の始まりでした。

行った時の話は「民泊開業奮闘記~融資の可能性を探る(2)~公庫と旅館組合の話」を読んでみてください。

公庫の事業計画書と損益計算書

ちなみに、事業計画書と損益計算書は以下の公庫のページからダウンロードすることができます。

各種書式ダウンロード|国民生活事業|日本政策金融公庫

これらのフォームに記入していく形でももちろん問題ないですが、自分で自由に作成しても良いようです。

そもそも一つのフォームで全ての業種に対応させるのは無理がありますね。

実際、旅館業に当てはまらない項目や、他に書きたいことがあるのにその項目が無かったり、枠が小さすぎて書ききれないところがあったりするので、私は自分で作成しました。

創業計画書について公庫が作ったビデオもあります。

創業計画書って何ですか?

税理士のコンサルティングの内容

さて、今回は税理士に会って経営コンサルティングをしてもらうということでしたが、メインは公庫に提出する事業計画書と損益計算書のチェックでした。

私の場合はこれから事業を始めるので事業計画書というよりは創業計画書のほうが正しいですね。

今回のコンサルティングは生活衛生営業指導センターの担当者の方に「奥さんも一緒に来られたほうが良いと思います」と言われていたので妻も参加しました。

会社のビジネスとは言っても個人事業のようなものなのでやはりパートナーの理解は欠かせませんから、これは結構大事なことだと思います。

さて、始まって最初の10~15分程度は自分達の紹介と事業についてを軽く説明しました。

その後、事業計画書を一緒に見ていって、もう少し詳しく計画について説明しました。

事業計画書については特に修正箇所の指摘はありませんでした。

損益計算書についてはかなりしっかりとチェックしてくれました。

  • 必要な項目が抜けていないか
  • 要らない項目がないか
  • 数字が間違ってないか
  • それぞれの項目が正しいカテゴリーに入っているか
  • 公庫が重視する項目で無理のない数字になるか

といった感じで、公庫に提出したときに色々とツッコミを入れられることがないようにしてくれました。

私のケースを一つ一つ書いても意味が無いので書きませんが、一番「なるほどな~」と思ったのは、従業員への給料のことです。

私の会社では役員は私一人で、妻は従業員という設定なのですが、損益計算書には報酬も給料も入れていませんでした。

そもそも最初の数年は報酬・給料は無しにして、生活費は貯金と私の副業で賄い、利益は全て法人に貯めていく予定でした。

でも、「奥さんは働いているのに給料なしなの?」「生活費はどうするの?」などと公庫に指摘される可能性があるので計算書としては妻への従業員給料くらいは被扶養者枠で収まる月8万くらいは入れておいたほうが良いということでした。

もちろん、実際に事業を始めた時にその通りにしなければならないということはありません。

公庫が見るのは「その計画できちんと事業が回って生活も成り立って借金を返していけるか」なので、事業開始後にきちんと借金が返せていれば、報酬や給料を出していようといまいと公庫には文句はないということですね。

生活衛生営業指導センターは是非使うべき

コンサルティングの時間は2時間でしたが、ほぼ時間一杯使い切りました。

コンサル料金2万円は生活衛生営業指導センターが出してくれるそうで、私は1円も払わずに済みました。

こういう国の支援は本当にありがたいですね。

もちろんですが、センターや税理士からサービスの押し売りのようなことは一切ありませんでしたし、税理士の方は後日、修正した損益計算書をメールで送ったところ、再チェックまでしてくれました。

この税理士の方は色々な銀行とも繋がっているとのことでしたので、今後、新たに融資が必要になったときは是非よろしくお願いしますということでお願いをしておきました。

これから旅館業で民泊を始めようとしていて、今まで融資を受けたことが無く、どこから始めたら良いか分からない人は是非生活衛生営業指導センターに行って聞いてみることをお勧めします。

事業計画書や損益計算書についてだけでなく、旅館業に関係する色々な質問や疑問に答えてもらえると思います。

生活衛生営業指導センターの担当の方は知識と経験が非常に豊富な上にとても親切で個人的に大満足でした。